「野菜を先に食べるとやせる」はウソ?ちまたの健康情報を医師がジャッジ
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2018.06.25

以前、インターネットの健康情報まとめサイトが、間違いだらけだったとわかり大きな騒ぎに。
テレビやラジオ、雑誌、インターネットには、さまざまな健康情報があふれています。たくさんありすぎて、どれを信じればいいものか迷うことも少なくありません。

健康常識のウソ&ホント

健康になるための方法に“抜け道”はなし!正しい情報をきちんと見極めて

ここでは医師の秋津壽男先生に、一般的に信じられている、食事に関する健康情報について真偽のほどを教えてもらいました。

●「食べたいときに食べると太る」はウソ

「1日3食を朝昼晩、毎日決まった時間に食べるとよい」とよくいわれます。一見すると、健康によさそうですが、じつはこの食習慣は肥満の原因になることも。
空腹かどうかとは関係なく、「お昼の時間だから食べよう」「もったいないからもう少し食べよう」といった食生活では、必要以上にカロリーを摂取してしまいます。

大切なのは、空腹感を覚えたとき、1日に必要なエネルギー量(下表参照)の範囲内で、食べたいものを食べ、空腹感が収まったら箸を置くこと。

これが実践できると遺伝的、体質的に太るタイプは適度に太り、やせ型の人は適度にやせます。つまり、その人にとっての理想的な体型が自然と維持されるのです。

<1日に必要なエネルギー量>

1日に必要なエネルギー量30~49歳の女性の場合、1日に必要なエネルギー量は2000kcalです。

※出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2015年度版)

●「乳酸菌は死んだ状態で腸に届いても意味がない」はウソ

乳酸菌ヨーグルトやチーズのほか、みそやしょうゆなどに含まれる乳酸菌には「生きたまま腸に届くタイプ」「消化器官を通るときに死んでしまうタイプ」の2種類があります。

生きて届かないと意味がなさそうに思えますが、じつは乳酸菌パワーは生死を問いません。
生きて腸に届いた乳酸菌は、悪玉菌のエネルギー源となる糖やタンパク質を奪うのとともに、腸管の粘膜に定着し、悪玉菌増殖の場を減らします。
一方、死んで腸に届いた乳酸菌も、生きた乳酸菌のエサとして役立つほか、退治された悪玉菌を吸着し、体外に排出する役割も。

どちらも腸内環境を整え、免疫力を向上させるので、たとえ生きて腸に届かなくても、十分に役立つのです。

●「水道水よりミネラルウォーターを飲んだ方が健康にいい」はウソ

ミネラルウォーター水分補給という意味では、水道水でも問題なし。日本の水道水はレベルが高いため、わざわざ高い水を買う必要はありません。

ミネラルウォーターは鉱泉水、つまり冷たい温泉水のようなもの。そう聞くと、健康によさそうですが、特別に体にいいわけではないんです。

ミネラルウォーターには、ミネラル分をあまり含まない「軟水」と、ミネラル分を多く含む「硬水」がありますが、硬水ですらミネラルを多く含むといっても、食べ物に含まれる量とは比べものになりません。
また、硬水はカルシウムを多く含むので、腎臓結石がある人は、避けた方がいいでしょう。

●「野菜を先に食べるとやせる」はウソ

野菜を先に食べるとやせられるという「食べ順ダイエット」は人気があります。しかし、じつは野菜から食べるだけでは、ダイエットの効果はありません。

野菜を先に食べることは血糖値の急上昇を防ぐのに役立ちます。しかし、いくら野菜が先でも、大量にドカ食いしたら意味がありません。野菜をよくかんで食べ、満腹感を得られれば、食事量を抑えることができる…という意味なのです。

また、体を冷やすと胃腸の働きが落ち、免疫力が下がるため、温野菜の方がおすすめ。
サラダの場合は冷蔵庫から出してすぐのものは避け、室温になじませてから食べるといいでしょう。

●「うなぎ&梅干し」と「ラーメン&ライス」。食べ合わせが悪いのはどっち?

野菜を先に食べるとやせる一緒に食べるとよくないと言われているうなぎ&梅干し。でも、食べ合わせが悪いのは、じつは「ラーメン&ライス」です。

どちらも炭水化物をエネルギーに変換するビタミンB1をあまり含まないため、体内でエネルギーに変換されず、脂質になり、肥満を招きやすい組み合わせです。

一方、「うなぎ&梅干し」は梅干しが胃酸の分泌を助け、うなぎの消化を助けてくれます。

【監修/秋津壽男先生】
秋津医院院長。医院で診療するかたわら、テレビ番組にも多数出演。著書に『長生きするのはどっち?』(あさ出版刊)、『83歳の誕生日まで元気に生きて、その1週間後に苦しまずに死ぬ方法』(徳間書店刊)など

<イラスト/野田節美 取材・文/ESSE編集部>

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