リビングに思い出の写真や小物をすてきに飾りたい!と思っても、家具を置くと部屋が窮屈な印象になりがちです。そこで、壁に棚をつくってみてはいかがでしょうか。つくり方は簡単!ホームセンターで板をカットしてもらえば、あとは塗装して、棚受けの金具をつけて、壁に取りつけるだけ。ほかの材料は100均でそろうので、1000円程度で実現することも可能です。今回はリビングに壁一面を使える大きなディスプレイ用の棚を設置、さらに、布と組み合わせて生活感が出てしまいがちな、モニターやプレートを隠すアイデアも紹介。これから棚をつくってみようと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

DIYでリビングに設置した、ディスプレイ用の棚
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目次:

棚をつくって家具は最小限に。掃除がラクになり、部屋もスッキリ!ディスプレイ棚の材料はホームセンターと100均でそろう、簡単DIY!目につきやすく掃除もラクな高さに設置。モニターなどを隠す使い方も!

棚をつくって家具は最小限に。掃除がラクになり、部屋もスッキリ!

収納家具を置かないことで、掃除もラクに

筆者の家では、収納やディスプレイ用の家具はなるべく置かないようにしています。その代わりに、DIYで壁に棚を設置。

家具を置かないことで、掃除がラクになりました。さらに、置いた家具で隠れていた床が現れることで、部屋がスッキリして、広々とした印象になります。

今回は、リビングの壁に取りつけた、ディスプレイ用の棚をご紹介します。

ディスプレイ棚の材料はホームセンターと100均でそろう、簡単DIY!

まずは、つくり方と設置方法です。

材料をそろえる

DIYで棚をつくるための材料

今回購入したのは以下のものです。

ホームセンターで購入

  • 板材 1枚600円
  • 棚受け金具(ビスつき) 1個100円×3個

100均で購入

  • 木部工作用水性ニス
  • 塗装用の刷毛(はけ)

計1100円(税抜き)で、リビングの棚のつくる材料がそろいました。

ホームセンターで購入したヒノキの板

棚は「ヒノキ板」を使用しました。木目がしっかりと見えるのが特徴で比較的安価で手に入ります。ホームセンターで販売されていたヒノキ板はサイズ約長さ255×幅9×厚さ1cm。規格外のものだったので通常より安い600円ほどの値段で購入できました。

DIYでよく使われる板材の種類は、集成材(木材を接着剤で接合した木材)、無垢材(天然の木材)、合板(ベニヤ板を重ねて接着剤で張り合わせて板状にした木材)があります。そのなかで、棚に向いているは修正材。木目の美しさや無垢の味わいを楽しみたかったら、設置したあとに反ることの少ない樹種を、店の人に聞いて選ぶといいでしょう。

ホームセンターで板材をカットしてもらう

設置する予定のリビングの壁の幅は、約215cm。この壁いっぱいに設置できるよう、195cmの長さにカットしてもらいました(残りも棚として利用)。

ホームセンターにもよると思いますが、1カットだけなら無料だったので今回カット費用はかかっていません。

塗料で棚板を塗る

100均で購入した「木部工作用水性ニス(メープル)」

今回は、部屋の床(ダークブラウン)に合わせたかったので、100均で購入した「木部工作用水性ニス(メープル)」を使用しました。ヒノキ板本来の木目が消えないように、水性ニスを選んだので、仕上がりはナチュラルな雰囲気に。

乾くまで1時間ほど待ち、取りつけ作業に入ります(塗料により乾燥時間が異なるので、説明書きをご確認ください)。

棚板に棚受けの金具を接合する

棚受けの金具は棚の幅と合っているか注意して!

ホームセンターに行くと、さまざまなデザインの棚受けの金具が売られています。今回はお買い得コーナーにあったものを購入。もちろん買う前に、接合する部分と棚の幅(奥行き)がきちんと合っていることを確認!

棚板に接合するためのクギも棚の厚みに合わせて購入

棚板に接合するためのネジは、棚の厚みに合わせたものを。長いと棚板を突き抜けてしまうので、注意が必要です。

今回つくった棚は195cmと長さがあったため、棚の上に置く物の重さで反りが出ないよう3か所に棚受けを設置しました。

棚を壁に設置する

ここで一点注意しなければならないことがあります。それはネジをとめる壁の位置。

一般的な木造住宅の場合、壁に石膏ボードが使われています。さらにその裏側には、間柱(まばしら)という、壁を支える下地材が入っています。

この下地材のある位置にネジ止めしないと、壁がぼろぼろと崩れ、棚が落下する危険があります。ですから、必ず下地があるか確認して取りつけてください。

場所を探すには、下地センサーを使う方法があります。しかし、筆者は持っていないので、ドアのノックするようにして、壁をたたき確認しました。空洞になっている場所は、コンコンという軽い音が。それが間柱が入っている場所だと、音が変わるので、素人にも判断可能です。筆者はさらに、細いピンを刺して確認しました。

余談ですが、間柱が入っていない場所でも、ネジを差し込む部分の壁を強化する商品があります。安くはありませんが、これを使えば、設置可能です。

設置する棚に置いた水平器

棚を設置する際にいちばん気をつけたいのが「平行に設置する」ことです。

まず床(または天井)からの高さを測り、棚を設置する場所に鉛筆で何か所か印をつけます。その印に合わせて棚を合わせ、水平器を使いながら平行になっているか確認(水平器は1か所だけでなく棚の端や真ん中など分けて確認)。平行になっていることが確認できたら、実際に壁に棚を取りつけます。

※水平器がない場合は、スマホに入っている水平器又は水準器で代用してもOK。もし、入っていないときは、アプリをダウンロードしてください

プッシュマジックと針金具

今回壁に設置する際に使ったのは、壁の穴の跡が目立ちにくい3本の細いネジを使った石膏ボードフックの針金具です。ネジを3方向へ方向違いに刺すのでしっかりと固定されます。通常ウォールフックの金具として販売されているものが多く最大荷重は5kg~ほど。棚自体の重さや用途によって耐荷重は確認しましょう。

針打ちは専用のプッシュマジックを使いましたが、ない場合は小さな金づちなどで打ち込めます。しっかりと固定されたか棚がグラグラしないか、最終確認も忘れずに行いましょう。

目につきやすく掃除もラクな高さに設置。モニターなどを隠す使い方も!

ディスプレイ用に取りつけた棚

完全にディスプレイ用の棚としてつくった棚は、いろいろ飾れるように壁の幅に合わせて、ギリギリの長さに設置しました。棚の位置は床から165cmほどの高さに。人が通ったときに目につきやすくじゃまにならず、掃除する際に手が届く位置です。

棚としての役目だけでない!意外な使い方も

太陽光モニターや給湯モニター、照明スイッチなどインテリアになじみにくい無機質なものの上に棚を設置して隠すこともできます。

棚の下に布を貼りつけ、モニターを隠しに

こちらは、棚板をカットして残った部分でつくりました。インテリアになじまないモニターの上部に設置。ディスプレイ用の棚の下の部分に布を強力両面テープで貼り、壁に設置されたモニターを隠しています。

時々モニターを確認することがあるので、布は見やすいように正面と横2面に、両面テープを使って貼っています。汚れてもすぐに貼り替えができるので便利。

既製品のコの字の棚に突っ張り棒と布を使って目隠し

こちらは、既製品のコの字の棚に突っ張り棒と布を使って目隠しをしています。

布の裏側には、あまり使わない照明スイッチとシーリングファンのスイッチがあります。使用頻度の高いスイッチやモニターなどを隠す場合は、めくりやすいように覆う布を短めのものを選ぶとよいと思います。

既製品の棚も簡単でよいですが、板材選びからすれば、サイズも自由自在。オリジナル感あれる、オンリーワンのものに仕上がります。

今回DIYした棚の材料費も1100円ほどでした。今はすでにカラフルな塗料が塗ってある板材もあるので、それを活用するのもよいかもしれません。

収納やディスプレイのために新たに家具を買う代わりに、簡単にしかも安価でつくれる棚を、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

●教えてくれた人/安藤佳世子さん
北欧式整理収納プランナー、アロマテラピー1級。実家を二世帯住宅に建て直し「よりよい暮らし」をつくるため家やインテリア、生活について発信中