愛するペットが、のびのび過ごせる家を建てたい!そう思っている人に朗報です。犬4匹・ネコ4匹と快適に暮らすために建てたという、スペシャルな家を紹介しましょう。とにかく家の中には工夫がいっぱい!玄関脇に別動線をつくって、ワンちゃんも快適な足洗い場、そしてペットのための専用部屋という間取り。人間も玄関もリビングも汚れず快適です。さらに滑りにくい床材や吹き抜け階段のキャットウォーク、そして空調管理まで!きっとペットとの理想の家づくりに役立つはず。さっそくレポートします。

犬と遊ぶ子ども
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目次:

ペット専用部屋や足洗い場まで!ペットのためのスペースづくり滑りにくい床材やキャットウォークで事故予防&快適さも実現空調管理や空気清浄機の使用も大切!ペットと暮らす環境の工夫

ペット専用部屋や足洗い場まで!ペットのためのスペースづくり

ペットと暮らす家の間取りで、筆者が行った工夫を紹介します。

ペットにも部屋が必要

リビングから見たペット専用部屋

ペットは人が思っているよりも繊細なので、来客があると怖がって震えながら吠えることもあります。また、普段の生活でも、にぎやかなリビングでは落ち着かない様子のことも。

そんなペットたちのストレスをためないためにつくったのがペット専用部屋。お水やトイレ、毛布やちぐら(この場合は、ペットの小さなおうち)などがあり、そこだけでも生活できるスペースです。

普段は扉を開放して自由にリビングに来ることができるようになっていますが、来客があるときには扉を閉めてプライベートな空間をつくっています。専用の部屋をつくっておくと、「動物が苦手」という来客があったときも便利です。

犬の足を洗える場所をつくる

家の間取り図

庭で遊んだあとや散歩から戻ってきたときには、犬の足を洗ってから室内に入れたいもの。筆者宅の場合は、ペット専用の足洗い場をつくりました。

玄関の扉とは別の扉から入ってすぐの所に設置しているため、玄関や室内を汚すことがありません。また、ペット専用洗い場は、ペット専用部屋と扉1枚でつながっているため、室内に戻すのも簡単です。

ペット専用の足洗い場

洗い場の高さを工夫すれば、しゃがんで作業することもなくてラク!普段のシャンプーにも重宝しています。

吹き抜けにすることで、ネコの様子を把握

1階から見た2階のネコの様子

ネコは階段を登って2階で過ごしていることもあります。しかし、人のおもな生活スペースが1階だと、2階にいるネコの様子はわかりにくいもの。

そのため、2階で過ごすネコの様子を把握できるよう、リビングを吹き抜けにしています。

2階から見た吹き抜け

吹き抜け部分の2階の腰壁はガラスを採用したため、どこにいてもネコの様子がわかります。写真の網は、ネコの転落防止のために張ったものです。

滑りにくい床材やキャットウォークで事故予防&快適さも実現

次に、床や設備など、住まいのハード面に関する工夫を紹介します。

ペット専用部屋の床には、滑りにくい素材を選択

犬の転倒は、骨折や脱臼につながるため、犬が転倒しないような工夫も必要です。筆者宅では、ペットがメインで生活する部屋の床をタイルにしています。タイル表面がザラザラしているため滑りにくく、トイレの失敗があったときもふきやすくて便利。

ただし、オシッコの失敗がタイルの溝をつたって広がることがあります。掃除しやすさも求める場合は、溝のない滑りにくい素材を選択するのもよいかもしれません。

リビングにはフロアコーティングをする

家を建てたとき、リビングやネコが行き来する階段、2階にはフロアコーティングをしました。筆者宅が選んだのは、「エコプロコート」。ペットの爪によって床がキズつくのを防いだり、滑りを防止してペットのケガを防いだりしてくれます。

お店や公共施設などで広く採用されているフロアコーティングで、保証期間は20年。掃除しやすくなり、トイレの失敗があっても安心です。

日向ぼっこできる大きな窓

ペットが集まる大きな窓

犬もネコも、日当たりのよい暖かい場所を好む傾向があります。とくにネコは、日向ぼっこが大好き!リビングやペット専用部屋の窓を大きくして、光を多く取り入れられるようにしています。

キャットウォークをつくる

キャットウォークとネコ

キャットウォークを階段の壁の反対側につくりました。このキャットウォークはネコに人気で、階段よりもよく使われています。歩くだけでなく、ここで寝ているときもあります。

2枚以上扉がある構造にして、事故を防止する

ネコはすばしっこいため、人が扉を開いたときにほかの部屋に入ってしまうことがあります。そのときに心配なのが、キッチンでの誤飲や外での事故です。

キッチンでの誤飲を防ぐため、筆者宅はリビングとキッチンを別にしました。しかし、扉1枚のみでキッチンまで行けるのでは、リビングとキッチンを別にした意味がありません。

そのため、リビングとキッチンの間には廊下を配置し、リビングとキッチンそれぞれの扉を通らないとキッチンに入れない構造にしました。玄関側も脱走防止のため、玄関とリビングの間に扉を設置しています。

空調管理や空気清浄機の使用も大切!ペットと暮らす環境の工夫

最後に、環境の工夫について紹介します。

空調管理

犬が快適に感じる温度は、21~25℃だと言われています。また、ネコはのどの渇きに鈍感だとされていて、犬と比べて水を飲むことを習慣としない傾向があるため、脱水になりやすいといった特徴も。

そのため夏や冬は、家を留守にするときも含めて24時間空調管理をしています。

空気清浄機の使用

部屋に置いた空気清浄機

ペットを飼っていると、毛やにおいなどは避けられない問題です。それらを軽減するために、リビングとペット専用部屋の両方で空気清浄機を常時使用しています。筆者宅で使っているのはBlueair(ブルーエアー)の「Blue Pure 231」。4万2000円ほどで購入したもので、空気をパワフルに吸引してくれます。

ベビーサークルを活用して同じ室内を分ける

犬とベビーサークル

普段はリビングなどで放し飼いをしていても、人の生活スペースに入ってこれないようにしたいときもあります。そんなときには、ベビーサークルなどを使うと便利。

筆者宅には、ずりばいを始めたばかりの生後9か月の娘がいるため、ベビーサークルで一時的にリビングを区切っています。

人とペットが快適に過ごすための工夫には、さまざまなものがあります。これから家を建てたりリフォームしたりする方は、この記事を参考にしてください。