LDKに隣接する和室は、インテリアの統一感が出しづらく、利用の仕方も悩みがちです。そこで今回は、インテリアコーディネーターのタクミさんの元に届いた「リビングダイニング(以下LD)とつながる和室を模様替えして、子どもがのびのび遊べる空間にしたい」という希望をかなえる方法を紹介します。相談者は、3LDKのお部屋に幼児と暮らす3人家族。今回、相談があった部屋の広さは15畳のLDと4.5畳の和室です。和室と洋室が連なっている間取りから、部屋の統一感がでないことに悩んでいました。リフォーム不要で和室と洋室の統一感をどう演出したか、CGをまじえて解説をしましょう。

コーディネートの相談を受けた和室とLDKのレイアウト
すべての画像を見る(全7枚)

目次:

工事不要で和室の印象を変え、子どもが遊べるスペースに既存家具とのバランスを取って、色数を抑える子どもの遊ぶスペースを最大限確保するためのレイアウト子どもの安全を意識し、テーブルは丸型、ソファは背の低いものを!和室の畳を琉球畳にすることで、LDとの統一感も生まれた!

工事不要で和室の印象を変え、子どもが遊べるスペースに

今回の相談者からの要望と、筆者がインテリアコーディネーターとして心がけたポイントは、以下のとおりです。

相談者からの要望

  • 予算は20~30万円
  • 統一感のある空間にしたい
  • 既存家具を生かした空間コーディネート
  • アクセントクロスを取入れたい
  • 子どもの遊ぶスペースを広く確保したい

提案する家具

  • ソファ
  • ダイニングセット
  • アクセントクロス
  • 和室の家具&床
  • 必要に応じて観葉植物&絵など

心がけたインテリアのポイント

  • 色数を抑え煩雑な印象を軽減
  • 畳を替えモダンな印象に
  • 遊ぶスペースを最大限確保できるレイアウト

相談者は、部屋の統一感と、子どもが遊べるスペースの確保に悩まれていたため、のびのびと遊べるレイアウトと、工事不要で和室の印象を変える提案をすることにしました。

既存家具とのバランスを取って、色数を抑える

相談者の要望に沿って選んだアイテム

こちらは相談者の要望に沿って選んだアイテムリストです。現在使われている家具がホワイト色が多かったため、なじみやすいよう無彩色のアイテムを中心に選定しています。

子どもの遊ぶスペースを最大限確保するためのレイアウト

和室からソファ前まで遊べるようなレイアウトを提案

もともと和室を子ども部屋と使用されており、場所は変えたくないとのこと。そこで、小さな子どもがのびのびと遊べるように、和室とLDをつなげるレイアウトを提案しました。

和室からソファ前まで遊べるようなレイアウトです(赤斜線部分)。

キッチンに立っているときでも子どもが遊んでいる様子が見える

また、キッチンに立っているときでも、子どもが遊んでいる様子が見えるようにしました。リビングテーブルは設けず、そのぶん遊べるスペースを広くとれています。

移動が簡単なサイドテーブルを組み合わせたので、部屋もスッキリとした印象に。

子どもの安全を意識し、テーブルは丸型、ソファは背の低いものを!

ダイニングレイアウト

ダイニングセットは丸テーブルでレイアウトすることに。角がないデザインは、小さな子どもがいる家庭でも安心して使えます。

また、リビングのソファは背もたれが低い、座面にゆとりがあるタイプに。これによりキッチンで料理していても、子どもの遊んでいる姿が確認しやすく、話しやすい空間になります。

和室の畳を琉球畳にすることで、LDとの統一感も生まれた!

LDの家具と雰囲気をそろえるため、畳のなかでもモダンな印象の琉球畳への変更を提案。工事不要で印象を大きく変えることができました。

通常の畳バージョン

和室が普通の畳だとLDKとの統一感が出ない

琉球畳バージョン

和室の畳を琉球畳にすると、LDKとの統一感が出る

琉球畳のメリットは、カラーバリエーションが豊富で縁(ふち)がないため、洋室とも合わせやすいこと。サイズオーダーや変形カットなど、細かい部分も調整できるものもあるので、部屋に合った形をつくることができます。

LDKと和室のインテリアのテイストをそろえたことで、空間に広がりを持たせることができました。

洋室との相性のよい琉球畳をつかうと空間につながり感を演出することができます。置き型であれば大きな工事も不要でDIY感覚で施工することができるので、ぜひ挑戦してみてください。

●教えてくれた人/タクミさん
インテリアコーディネーター、カラーコーディネーター2級。インテリアショップにて5年間勤務後、リフォーム/リノベーションのコーディネーターに。男性目線のブルックリン、インダストリアル、西海岸風のインテリアセレクトを得意としている