まぶたが下がる眼瞼下垂。高齢者に起きるものだと思いきや、じつは女性は20代からまぶたが下がり始めているといいます。「まぶたが下がると、頭痛や肩こりが起きやすくなります」と話すのは、松尾形成外科・眼瞼クリニック院長の松尾清先生。

まぶたが下がる原因と、それに伴う症状、さらに解消法を教えていただきました。

鏡の前に女性
知らないうちにまぶたが下がっていませんか?(写真はイメージです)
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女性は20代からまぶたが下がり始める!「まぶたテープ」で対策を

松尾先生いわく、女性はメイクをすることで男性よりもまぶたをこする回数が多いため、20代後半からまぶたが下がり始めてしまう人も少なくありません。

「コンタクトレンズをしている人も、まぶたをひっぱったり、こすったりする回数が多く、まぶたが下がりやすくなります。花粉症やアトピー性皮膚炎の人がかゆくてまぶたをこすってしまうことも、まぶたが下がる原因になります。加齢によってまぶたが下がってくるのは、長年にわたるまばたきによる負担が蓄積されることも関係しています」

●まぶたが下がると体に不調が起こる

まぶたが下がってくると、体の不調を引き起こすこともわかっています。それはなぜでしょうか。

「まぶたを持ち上げるときには、まぶたの筋肉だけでなく、顔や頭の筋肉も使っています。

まぶたが下がると、無理をしてまぶたを上げようとするため、筋肉にコリが生じ、それが頭痛や肩こり、目の疲れを引き起こす

のです。
さらに、まぶたの筋肉であるミュラー筋にはセンサーがあり、まぶたをあけると、その刺激が脳の覚醒中枢である青斑核に伝わります。青斑核への刺激は、交感神経の緊張にもつながります。
まぶたが下がると、まぶたを持ち上げるためのミュラー筋の負担が大きくなり、青斑核を刺激しやすくなります。そのため、

まぶたが下がっている人は、交感神経が緊張し、自律神経が乱れて、冷えや不眠、うつといった不調を抱える人が多い

のです」

●まぶたが下がっているかをチェック

自覚はなくてもまぶたが下がっている人は多く、45歳を過ぎるとほとんどの人のまぶたは下がっているそう。
次にあてはまる人は、まぶたが下がっている可能性が高いのでチェックしてみましょう。

【自己診断チェックリスト】


□目を覚ますためにいつもまぶたをこする
□コンタクトレンズを使っている
□花粉症などのアレルギーがある
□アイメイクをする
□逆さまつげがある
□よく泣く(涙もろい、泣くとリラックスできる)
□アトピーでかゆみがある
□水泳で長くゴーグルを使用している

【さらに、こんな症状がある人も注意】


□目が疲れる
□頭痛持ちである
□肩こりに悩まされている
□食事をすると眠くなる
□頭がスッキリしない
□歯が浮く、顎関節が痛い
□歯を食いしばっている
□舌が疲れる、舌が痛い
□まぶしさに弱い
□朝、なかなかまぶたがあかない
□手やワキに汗をかく
□ドキドキする
□まぶたを閉じているほうがラク
□疲れて元気がでない
□気持ちが沈むことが多い

複数の項目にあてはまる人は要注意です。