自らの収納ノウハウを詰め込んだ「収納御殿」の実現を目指し、リノベーション専門誌『リライフプラス』の連載「収納王子コジマジックの家づくり武者修行!」でも修業を続けてきた収納王子コジマジックさん。2019年7月末、ついに東京・目黒区内の閑静なエリアで理想の土地を入手。予算は土地+3階建てで約1億円。100件以上の土地を見学して「初めてピンときた!」という物件を手に入れ、建築会社も決めた収納王子コジマジックさん。次に間取りを考える番がやってきました。まずはプラン全体のコンセプトをうかがいましょう!

コジマジック
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まずは今住んでいる家よりも広く!家のコンセプトは「3つのK」コジマジック収納の集大成となる家にしたい

まずは今住んでいる家よりも広く!

87.18平米(約26.37坪)の土地で、約6,000万円

ようやく出会えた運命の土地。87.18平米(約26.37坪)で、価格は諸経費込みで約6,500万円

細かい間取りを考える前段階で、マストとしたのは「今住んでいる家よりも大きな床面積の家」。

現在住んでいる家は賃貸の戸建てで、床面積は約100平米ほど。結構広々としていますが、せっかく家を建てるなら、現状より広くしたいと思うのは当然です。「いずれは子どもたちそれぞれの個室も必要になるだろうし、できれば両親や友人が泊まれるゲストルームもほしい。今より広い床面積が希望ですね」(コジマジックさん。以下同)。

入手した土地は87.18平米とややコンパクトですが、第1種低層住居専用地域ながら制限は建ぺい率60%・容積率150%と緩やか。建築面積は上限52.3平米で、延床面積は130.77平米までOK。「3階建てにして、可能なかぎり広い床面積を獲得したいと考えました」。

「もうひとつ、ぜひ!と願ったのはキューブ型の建物。面を生かしたシュッとしたデザイン。シンプルモダンといいますか。妻とはそういう外観がいい!と意見が一致していました」。

先にお見せしちゃいます。これが建築予定のコジマジック邸の模型です。スッキリとしてモダンな3階建て住宅ですね。

白い3階建て模型

家のコンセプトは「3つのK」

奥さまがアイランドキッチンで子どもたちを見守りながら調理中。コジマジックさんはリビングで雑誌を読んでいるの図

奥さまがアイランドキッチンで子どもたちを見守りながら調理中。コジマジックさんはリビングで雑誌を読んでいる、の図

コジマジックの「K」から「家族」「キッチン」「子育て」の3つの「K」をコンセプトに考えました。

1つめは、家族で管理(1階:ファミリークローゼットで家族の衣類管理)・家族の会話(2階:リビング学習、プレイスペース、リビングでの会話)・家族の絆(3階:寝室から子ども部屋の繋がり)。

2つめは、快適で・簡単に・片づけしやすいキッチン。3つめは、健康で・賢く・片づけができる子どもに育てる。

コジマジック収納の集大成となる家にしたい

さらにこう続けます。「ぼくはこの10年間、片づけに関することをずっとやってきたので、収納御殿(笑)ではないですけど、これまで培ってきた収納のノウハウを生かした、言わばコジマジック収納の集大成となる家がつくれたらと思っています」。

コジマジックさんは、身近な道具を巧みに使った様々な整理収納ワザや、「収育」という考え方に基づき建材メーカーとコラボした収納製品の開発、整理収納に関するセミナーや講演会など幅広く活躍。玄関収納や衣類のクローゼット、パントリー、テレビ周りの収納など、どのように組み込むのか、仕上がりが本当に楽しみですね。

「自分たちの持っているモノの量や行動動線をしっかり考え、家族で話し合い、収納を計画しました」。下は建築会社リガードさんとの打ち合わせ風景。みんなで頭を悩ませながらプランを練りました。

4人で打ち合わせ風景

左からホームプランナーの谷関さん、工務部の宮﨑さん、コジマジックさん、奥さま

「家のことをあれこれ考えると、融資額6,000万円、30年ローンのことも心配だけど(笑)、身が引き締まる思い。マイホームに憧れる妻の夢をかなえつつ、ぼくの仕事の集大成になり、いずれは子どもたちに財産というか、ひとつのカタチとして残してあげられるいい家を建てたいですね」。


【一般社団法人日本収納検定協会 代表理事 小島弘章】
片づけ・収納・住まいに関する確かな知識と実績を持つプロフェッショナルでありながら、松竹芸能で25 年の芸歴を積んだ、主婦層に圧倒的な支持を受ける男性ライフスタイル系タレントのパイオニア的存在。収納に“ 笑い”を取り入れたセミナーが話題となり、年間講演依頼数は200本以上、著書・監修本は累計40万部を超える。“収育”を理念として掲げた日本収納検定協会を設立し、お片づけを楽しむ検定「収納検定」をスタートさせる。そのほか収納グッズ開発やマンションの収納監修など、日本や中国を中心に幅広く活躍中。
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山田耕司=撮影  田中敦子=取材・文