あなたは、マンション派ですか? それとも戸建て派?はたまた、新築派 or リノベーション派?「家を買う」となると、それぞれのメリット・デメリットに悩むこともありますよね。そんな中、「新築マンションを購入しながらも、リノベーションを決行したというお宅がある」と聞いて、編集部はお邪魔してきました。どうして、新築マンションなのにリノベーションを行ったのでしょうか?そのヒミツと、そのメリットに迫ります。

目次:

どうして「新築マンション」なのにリノベしたの?新築の良さと、リノベの個性をうまく取り入れて

どうして「新築マンション」なのにリノベしたの?

(P130上部大判)
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「田舎育ちなので家のドアを開けたら外、という生活が当たり前で、マンションには苦手意識があった」と話す夫。一戸建てを中心に家探しをしていたものの、ある日友人に誘われてマンションのモデルルームに。人気のマンションでキャンセル待ちも多い中、空いていたのが1階の住戸。
専用庭から直接外に出られる“一戸建て感覚”のつくりに惹かれたのだそう。とはいえ、細切れの4LDKという間取りに納得がいかず、最初から間取り変更をするつもりでいたのだとか。

(P130中段戸を引いた状態)

西側の洋室と和室をつぶして、広いリビングとウォークインクローゼットを確保。リビングを仕切る引き戸を設けて、個室としても使えるように。

(P128大判)

リビングの壁一面は大胆に変更!いわゆる“レンガ調”ではなく、薄くスライスした本物のレンガを貼りました。抜群の存在感で、選りすぐった家具を引き立てていますよね!

(P131-大判)

引き戸で仕切られたウォークインクローゼットは、広さをどのくらいにするかを悩み抜いた末、3.3畳ほどの広さに。以前の住まいでも使用していたという、DIYでシートを貼ったカラフルな棚も、ビンテージ感あふれる壁のおかげで、個性的にまとまっていますよね。

新築の良さと、リノベの個性をうまく取り入れて

新築ならではの設備や内装もうまく取り入れられているところも、注目のひとつ。

(P129-下部最右)

たとえば、キッチンは既存の設備を生かしつつも、扉の面材にダークな色味のシートを貼ってリビングのテイストに合わせています。また、それに合わせてバックカウンターと吊り戸棚を造作しました。

(P130左下)

また、洗面コーナーも洗面室は内装も設備もほぼ既存のまま。しかしミラーキャビネットの下に、妻がショールームを何軒も回って探したというダイナワンのオーナメント(ブラウン)タイルをチョイス。個性的なタイルに替えただけで、洗面室の雰囲気ががらりと変わったと思いませんか?
「“新築でリノベーションなんて早まるな”とみんなに言われたんです」と言う妻ですが、変更箇所は少ないものの、上手に足し算したことで、新築にはないオリジナリティあふれる家になったS邸。
また、マンション×リノベなら、一戸建てと比べて予算に余裕ができるという嬉しい結果にも。新築のメリットとリノベーションの楽しさをいいとこ取りした、“おトク”な住まい方といえるかもしれません。

設計・施工/アズ建設
撮影/遠藤 宏
※情報は「リライフプラス」取材時のものです