貯蓄の目的はいろいろありますが、とくにお子さんのいる家庭では、高校や大学に向けての教育費の高まりは気になるところ。さらにその先の老後資金もとなると、もうどうやって貯めたらいいの??? と嘆く方も多いのでは。

そこで今回は、エッセ編集部が選んだお金の達人“オカネジェンヌ”を直撃! 2人の子どもの教育費をまかないながら、年200万円超の貯金を生み出す方法と、その軌跡を取材しました。

教育費の激増に備えて徹底的にムダを見直し

トンカチ持つ女性
貯蓄の目的は教育費と老後資金の確保!
すべての画像を見る(全6枚)

高校生と大学生の2人の子どもがいながら、毎月18万円を貯金しているMさん。「子どもが小さい頃、先輩ママに『貯めるなら今のうち』と言われて先取り貯金を始めたんです。その習慣が、今も役立っています」と語ります。

それでも、長男が大学に進学し、長女も受験を控える現在は教育費が大幅増! さらに、長く勤めていた介護士の仕事も、腰を痛めたことで退職することに。そこで家計のさらなる改善を図ろうと、まず手をつけたのは固定費です。

「携帯は格安スマホに、光熱費はセットプランに、水道代は食器のまとめ洗いで節水…とひとつずつ見直し、夫も禁煙で協力してくれて、固定費だけで50万円以上出費が減ってうれしい驚きでした」 

おかげで教育費のメドがつき、「あと回しにしてきたおしゃれや美容も楽しみたい」と、月の黒字は自分へのごほうびに。励みになり節約のモチベーションもアップ!

<Mさん(大阪府・49歳)>のプロフィール

夫、長男、長女の4人家族。夫の収入で生活し、妻の収入はできるだけ貯金。子どもが高校・大学と教育費がかさむ今も順調に貯金アップ! インスタグラム(

@jyonrara

)で日々の暮らしを発信

●【Mさんの家計表】

夫の月収(手取り) 390,000円
妻の月収(手取り) 80,000円
*********************
収入合計 470,000円

住居費(管理費) 18,800円
食費 59,000円
水道光熱費 24,000円
通信費(携帯電話5台分、プロバイダーなど) 13,000円
日用雑費 6,000円
外食・レジャー・交際費 12,000円
子ども費 26,000円
クルマ費 12,800円
こづかい(夫) 35,000円
こづかい(妻) 10,000円
保険料 36,800円
医療費 6,000円
その他出費 10,000円
貯金 180,000円

*********************
支出合計 449,400円
収支 +20,600円

Mさんの貯めヒストリー

先取りで確実に貯め、住宅ローンを12年で完済。教育費をまかないつつ貯金できる家計に!

<結婚>

3年の交際を経て結婚。共働きの4年間は夫の収入だけで暮らして、540万円を貯金!

<2000年>出産を機に専業主婦に

長男出産で退職。3年後長女出産。
節約を心がけ、児童手当やハンドメイドのグッズの売り上げも貯金。

<2004年>パート勤務を始める

子どもを保育所に預け、飲食店で週3日パート(収入月5万4000円)。毎月8万円を貯金!

<2005年>総貯金額1200万円達成!

<2006年>生活防衛費のみ残してマンション・車を購入。総貯金額200万円

貯金1240万円から、住宅購入に900万円、車に140万円を使い、生活防衛用の200万円を手元に。

<2010年>介護士として働く。住宅ローンを繰り上げ返済

証明書

介護士の資格をとって介護施設に転職し、収入月7万円に。住宅ローン500万円を繰り上げ返済。

<2018年>住宅ローン完済

家の購入後12年で住宅ローンを完済。住居費7万2000円が不要になった分を教育費にシフト。

<2019年>介護士を退職しドラッグストア勤務に

腰痛で介護士を退職し、ドラッグストアに転職。妻の収入8万円は、老後のために全額貯金!

●Mさんの家計の流れ

・給与は用途別に口座を分けて先取り貯金

通帳

生活費のうち10万円は家計のための貯金用口座、8万円を教育費用の貯蓄口座に入金。夫婦の老後に備えた貯金は、個人年金+ボーナスで。生活費予算11万5000円のみ引き出して手元でやりくり。

・おろした生活費のうち2万円を財布に

お財布にお金

予算をまとめて持つと使いすぎるので、専用財布にいったん全部保管し、普段持ち歩く財布に2万円を移します。

「その2万円をなるべく長もちさせ、使いきったらまた2万円を入れます」

・買い物から帰ったらすぐ家計簿をつける

家計簿

買い物から帰ったら、家計簿に記録。「使った額と店名だけのカンタン記帳ですが、使いすぎるとすぐ気づくので翌日から出費を引き締められます」。結果、毎月、余裕で予算をクリア!

・生活費のあまりはちょっとしたごほうびに

化粧品フェイスマスク

生活費に黒字が出たら、お楽しみ費に。「先取りで貯金できているので、残りはがんばった自分へのごほうび。アンチエイジングのスキンケア用品など、自分みがきに使っています(笑)」

先取り貯金でガッツリ貯めたら、あとは予算を守るだけ。シンプルなのに確実に貯まる達人の貯蓄法。ぜひ真似してみてください。