主婦業のかたわらエッセイスト、カウンセラーとしても活動する若松美穂さん。ここでは大人の女性が抱える人間関係のお悩みに答えてもらいます。

問題発言の多い甥っ子。甥の将来や、一緒に暮らす母と姉のことが心配で…

シャーペンを持って悩む学生
すべての画像を見る(全1枚)

【相談内容】

遠方に住んでいる実家の甥のことで悩んでいます。
甥は学生なのですが、学校内外での問題発言や行動があり、常につまづいているようです。学習意欲はありますが、人を見下したりする傾向もあります。「自分は悪くない」「大人が言うことは全部正しいとは思わない」など常に反抗心むき出しな態度です。「その態度が周りに敵をつくるんだよ」と教えても、自分の考えを曲げません。

そんな甥に、一緒に住んでいる母親と姉は常に口論になり、疲弊しています。今に始まったことではなく、昔からずっと人間関係でつまづいています。

自分の言動や行動が悪いこともある、と自覚させるにはどうしたらよいでしょうか。自覚することで、甥の人生も明るくなってくれることを祈るばかりです。私は、適応障害なども考えられるのではと思います。
未来ある若者が事件を起こしてしまう昨今だったりするので甥の将来や、母と姉の心労も心配しています。どうぞよろしくお願い致します。
(とらのこさん・44歳)

【若松さんの回答】

家族や身内の距離感は人それぞれですので、もしかしたらご相談者様は、甥御さんも自分の家族のように思って差し上げているのかもしれません。私にも甥がいて、小さなころから知っているので、気にかけています。でも彼は違う家庭の、異なった価値観で育てられた別の人の子ですので、彼のことは彼の両親や家族の問題であり、相手が求めていないのにこちらがなにかをすることは、余計なお世話なのですよね。求められていれば、また別だとは思うのですが。

あなたは、おっしゃっています。母と姉の心労が心配だと。だから、甥御さんが落ち着けば、お母さんとお姉さんの口論や疲れが減るのでは…と思っている。そうなのですけれど、私たちは自分自身でも、自分の欠点を自覚する・それを直すために考え方を変えることが難しいのに、ほかの家の子どもに、遠方からそれをさせることは非常に困難だと感じます。彼が成長とともに、自らすることなのでしょう。

お子さんが成長すればするほど、家庭の問題を家族だけで解決することは難しいと言われています。お姉さんご自身もお疲れだとは思いますが、地域や専門家に相談したり、夫さんが居るのであればともに、手を貸してくれる人がいないか、家庭外にいるいい大人との出会いを探してみたりすることも一つの手かもしれません。
それを妹さんであるあなたが探してお伝えすることも可能ですよね。

でもいちばんにできることは、お姉さんのお話・お母さんのお話を、どちらに味方するでもなく聴いて差し上げることなのかもしれません。自分の気持ちを吐き出し、受け入れてくれる場所がある。考えをまとめる場所があることで救われることもあると思うのです。

若松美穂さんに相談したいお悩みを募集しています。 専用フォームよりご応募ください。お待ちしております。

【若松美穂(わかまつみほ)】

お金をかけずにセンスと工夫でおしゃれに暮らすカリスマ主婦読者として、生活情報誌『ESSE』や『サンキュ!』などで紹介され人気者に。2011年、心理カウンセラーの資格を取得。主婦業のかたわら、エッセイストとしての執筆活動のほか、講演、各メディアへの出演など多方面で活躍。夫と娘2人、母親の5人家族。埼玉県在住。公式サイト「

“いま”と“みらい”のへや」にて最新情報を更新中