今までの常識を覆す「冷凍つくりおきパン」が、今話題です。
このパンの特徴は、冷蔵庫で発酵させた生地をカットして冷凍庫で保存すること。時間のあるときにまとめて生地をつくりおきしておけば、食べたいときに好きな量だけ焼きたてパンを楽しむことができる、夢みたいなレシピです。

いろいろなパン
“冷蔵庫で発酵”“冷凍庫で保存”だから初心者でも失敗なし! いつでも焼きたてパンが食べられます
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考案した「おうちパン」研究家の吉永麻衣子さんに、基本のつくり方を教わりました。

冷蔵庫で発酵、冷凍庫で保存。「冷凍つくりおきパン」のレシピ

冷凍つくりおきパンのいいところは、なんといっても簡単で長期間保存できること。パンづくりで失敗しやすい発酵も冷蔵庫に一晩入れておくだけです。「生地も切りっぱなしでいいのでラクだし、冷凍庫で1か月保存できるから本当に便利ですよ」と吉永さん。

食材の前に女性

忙しい毎日でも短時間でおいしいパンが焼ける、そんな願いを叶えるレシピです。

●基本の冷凍つくりおきパン(プレーン)

冷凍つくりおきパン

【材料(12個分)




・A[強力粉200g 砂糖14g 塩3g]

・B[牛乳(室温に戻す)100g 水(室温に戻す)40g インスタントドライイースト2g]

・バター(室温に戻す)10g

【つくり方】

(1) ボウルにAの材料を入れ、ゴムベラで全体をよく混ぜる。

(2) 小さいボウルにBの牛乳と水を入れ、イーストを表面に均一に広がるように振り入れる。自然にイーストが沈むまでしばらくおく。

ボウルの中で生地を押す

(3) (2)を軽くゴムベラでかき混ぜ、(1)に一気に加える。粉っぽさがなくなるまでゴムベラでよく混ぜる。そのままボウルの中で、指の甲側で生地を押しのばし、生地を折りたたむ。これをくり返して2分以上こねる。

ボウルの中の生地を握りつぶす

(4) こねた生地を丸め、上にバターをのせる。ぎゅっとにぎりつぶすようにしてバターを生地にもみ込む。完全になじむまで数回くり返す。

(5) バターが生地になじんだら、生地を両手で持って左右にやさしく引っぱり、きれいな表面が出たら、両端を合わせて丸くする。合わせた端を下にしておく。

容器に生地

(6) 保存容器の内側に油(分量外)を薄く塗り、丸めた生地を容器に入れ、フタをして冷蔵室に入れる。8時間を目安において低温発酵させる。生地が1.5倍から2倍にふくらんでいたらOK。

生地をカードでカット

(7) 生地に強力粉(分量外)をふり、保存容器を逆さにして、台に生地を取り出す。上から強力粉(分量外)をふり、カードで縦に4等分にカットする。さらに1本を3等分にカットする。

バットの上に生地

(8) バットの上にオーブンシートを敷き、間隔をあけてカットした生地を並べる。冷凍室に入れ、最低1時間、最長で一晩を目安にこの状態で冷凍する。ファスナーつき保存袋に移して冷凍室に入れ、1か月を目安に食べきる。

(9) 食べるときは、天板に油を薄く塗ったアルミ箔を敷き、間隔をあけて生地を並べる。1200W(予熱なし)のオーブントースターで12分焼く。途中で焦げそうになったらアルミ箔をかぶせる。

*生地は冷蔵解凍、自然解凍、レンジ解凍(耐熱容器に入れ、500Wで20秒ずつ何度か加熱)してもOK。解凍した場合は焼成時間を8分にする。

冷凍のまま焼くと外側がカリッと、解凍してから焼くとふんわりとした食感になるそう。いろいろ試したくなりますね。

吉永さんの新刊『

冷蔵発酵で失敗なし! いつでも焼きたて! 冷凍作りおきパン

』(扶桑社刊)には、とっておきの冷凍パンレシピが多数掲載されています。こちらもぜひチェックを。