40代で結婚したイラストレーターの曽根愛さん。夫との日常生活でふと感じるおかしみを、漫画とテキストで紹介してもらいます。
今回は動物に関する興味・知識=「アニマルセンス」について。

違うからこそおもしろい!私と夫の「当たり前」

ちょっと前にラジオで、タレントの清水ミチコさんが「動物に関する興味・知識」のことを「アニマルセンス」と名づけていて、まさに膝を打つうまい表現だなー、と思いました。

「ファッションセンス」のように、動物に詳しい人には「アニマルセンスがあるね」、興味がない人には「アニマルセンスがないね」と、使います(さらに省略して「アニセン」と言う場合も)。わが家では、私が動物好きなので「アニセン」があり、夫は動物に関心がなく、知識も少ないので「アニセン」がありません。

マンガ1
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マンガ2

夫に動物に関する思い出は? と聞くと、「子どものときに、近所で飼っているブルドックに追いかけられ、家の中まで入ってきたので、なんか戸棚の上に乗って難を逃れた」という恐怖体験がひとつ。

また「父(私の義父)が道路でお亡くなりになったタヌキを見つけたので、持って帰ってきて、どこぞで襟巻きにしてもらい、母(義母)にプレゼントした」という、味わい深いエピソードがもうひとつ(ちなみに義母は襟巻きは使っていな…。大事にしまって保管しているようです)。

話を聞いていると、こりゃ興味がないのも仕方ないな~、と思います。

小さいときに怖い思いをしたら、動物に関心はもてませんよね。今でも苦手みたいで、外出中に犬がいると、なんとな~く迂回して避けています。

ちなみに夫は、歴史や地図や野球が好きなので、逆に私の知らない分野のことをいろいろと教えてくれます。日々、なるほどこれが多様性というものか!と、思って過ごしております。

しかし、先日たまたまテレビで映画『名犬ラッシー』をやっていたので一緒に見ていたら、「んーと、で、どれがラッシーなの?」と、言ってきました。「ラッシー=コリー犬」ということがわからなかったようです。

さすがに、え~~、同世代でそんな人って、いるの!? と、びっくりしました。「常識を疑う」という視点をくれた夫に、感謝…は、とくにしていません。

ラッシーはコリー犬、ネッシーはネス湖の怪獣、メッシはサッカー選手。とりあえず、これだけは覚えてほしいものです。

【曽根愛】


東京都在住。イラストレーターとして、おもに書籍、雑誌で活躍。コミックエッセイに『着ていく服が見つからない 洋服選び受難女子 応援コミックエッセイ』『実家モヤモヤ女子 応援コミックエッセイ そろそろ実家を離れたい』(ともにKADOKAWAメディアファクトリー)