増税や金利上昇の気配のある今、お金の不安は増すばかり…。これからの住宅ローンの返済について、ファイナンシャルプランナーいちのせかつみさんに教えてもらいました。

関連記事

損しないパートの働き方。「収入の壁」と夫の手取り収入への影響も

住宅ローンの金利が上がったらどうすればいい?

住宅ローン
これからの住宅ローン金利はどうすればいいの…?(※画像はイメージです)
すべての画像を見る(全2枚)

今後上昇の気配を見せている金利。変動金利で住宅ローンを利用している人のなかには、これからの返済に不安を抱えている人も多いと思います。ファイナンシャルプランナーで、家計から見た人生設計に詳しいいちのせかつみさんに、これからの住宅ローン金利について教えてもらいました。

●返済額が上がらないうちにしっかり貯めて繰り上げ返済

長く続いた超低金利が終わって、今後は金利が上昇しそうな気配。変動金利で住宅ローンを組んでいる場合、返済額が気になるところです。

ローンで悩むカップルイラスト

「ただ、変動金利ローンは、『5年ルール』といって、金利が上がっても5年間は返済額が変わりません。また、金利が大幅に上がっても、返済額は最大でそれまでの125パーセントまでしか上げられない『125パーセントルール』も。毎月の返済額が10万円だとすると、12万5000円以上にはなりません」

でも、安心するのは禁物。最終的に借りたお金は返済期間中に返す義務があるため、2つのルールによる未返済分と利息が返済終盤にまとめて請求される可能性が!

「返済額が上がらないうちに貯蓄しておき、金利が上がったら、繰り上げ返済を。借入総額を減らすことで、返済額を抑えることができます」

もっと知りたい金利Q&A

いま気になる金利についてQ&Aで応えてもらいました。

●Q:今なら固定と変動、どっちを選ぶべき?

→A:金利が上昇しそうなときは、変動よりも金利は高めですが、固定金利のローンを選ぶのが基本。全期間固定金利なら、市場の金利が上がっても、当初の金利のまま返済額が変わらないので安心。現時点では全期間固定金利のローンを扱わない金融機関が多いので、住宅金融機構の「フラット35」がおすすめ。

●Q:変動金利から固定金利に借り換えはできる?

→A:全期間固定金利に換えるのはNGですが、3年、10年など、一定期間のみ固定金利に借り換え可能。ただし、固定金利期間終了後に金利上昇の可能性があるうえ、現状も変動より固定の方が金利が高いため、返済額はアップ。手数料も必要。今のまま返済額を抑えて貯蓄し、繰り上げ返済する方が効率的。