ランドリールームや乾燥機を活用して、外で物干しをしない。そんな家づくりをする人が増えています。日刊住まいライターもそんなひとり。ただ、サブの物干しスペースとして、かつ、夜にお酒を楽しむ場所として、ベランダのある家を建てました。しかし実際に使われることはなく、暮らして2年間、ベランダに出たのはわずかに10回ほど。花粉の問題など、その一部始終を詳しく語ります。

ベランダ
不要だったベランダ。しかし、メンテナンスはしっかり必要に
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まさにお飾り!わが家のベランダ

わが家は夫婦、8歳の長男、6歳の二男の4人暮らし。2年前、ハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てました。間取りは以下のようになっています。

1階:リビング、ダイニング、キッチン、趣味室
2階:主寝室、浴室、ランドリールーム、子ども部屋

わが家では外観の見栄えをよくするために、2階に小振りのベランダをつくりました。2階部分にボリュームができて、立体的なデザインになり、筆者はとても気に入っています。

しかし、実際には、まったく活用できていません!

お金をかけてでもつくる必要があったのか? トホホな結果に。理由を詳しくお伝えします。

 

設置の目的は、サブの物干し&大人の夜時間を楽しむ

通路のような形のベランダ

ベランダがあるのはわが家の南側。主寝室に面しています。

細長い通路のような形で、狭いところは通路幅約91cm。寝室前だけ広くとり、通路約137cmとなっています。

筆者の家は、2階に洗面・浴室・ランドリールームがあります。洗濯家事がラクにできるよう、これらの3部屋を隣り合わせに配置し、洗濯・片づけがしやすい間取りにしてあります。そしてこのベランダへは、ランドリールームと寝室からアクセスできるように。

 

ランドリールームからベランダを見た様子

ランドリールームからベランダを見た様子です。寝室と同じく、大きめの窓を採用しているので、採光はばっちり。ベランダにはフェンスがあって、下の道路から室内が見えにくい配慮をしました。

 

物干し金物

ベランダの活用方法といえば、いちばんは「洗濯物を干すこと」が頭に浮かぶと思います。ご多分に漏れず、わが家も一応物干し金物をつけました。

ランドリールームのある暮らしは初めてだった筆者。シーツなど大きいものを干す際、室内の物干しスペースがたりなかったら、ベランダを使おうとも考えていたのです。

 

ベランダの様子

ちなみに、寝室前の空間を広めにしたのには理由が。夜、子どもたちが寝静まったあと、夫婦で星空でも眺め、夜風を感じながら、ベランダでお酒を飲むかなぁ、と楽しい妄想をしたのです。

そのため、アウトドアチェアを横並びで置けるぐらいの幅で、プランしてあります。

 

花粉症が気になって、ベランダで物干しできない

花粉が気になる環境

そして、実際に暮らしてみて。

写真は道路からの眺め。ベランダのフェンスは目隠し効果がしっかりあり、室内にいても視線が気にならず、そこは満足。

一方で、物干し竿は、2年たちますが、一度も使っていません。

ランドリールームに昇降式の物干しを3つ取りつけていたおかげで、物干しスペースは十分でした。それにわが家には、洗濯乾燥機もあります。

結局、クイーンサイズのシーツでさえ、室内のランドリールーム内で干せています。ちなみに、掛け布団は、階段の手すりを使って室内で干しています。

じつは、引っ越してからわかったのですが、土地柄、花粉が多く舞うようで…。引っ越してから急に息子の花粉症がひどくなったため、余計に外の物干しを使う気になれません。

 

蛇口のあるベランダ

わが家の洗面所・浴室・洗濯機は2階。子どもの上履きも2階の洗面所で洗います。洋服や上履きの土汚れがひどいときには、ベランダの外の蛇口で予洗いができ、その汚水をベランダの排水溝で流せるのは助かります。しかし、その機会もそれほどあるわけでは…。

にもかかわらず、結構な頻度で、鳥のフンや土ボコリでベランダは汚れます。これがなかなかのストレス。

 

ベランダの床

寝室前のベランダで、夜、大人の時間に活用できたら、と思っていた件については、結局、室内の方が快適ということに。一度もそんな使い方をせず(笑)妄想だけで、2年が過ぎました。