「こんなときどんな服を着ればいいかわからない」のあるあるなお悩みに合わせたアイテムやコーディネートを、30~40代の今を生きる3人の個性豊かな女性の日常とともに紹介していきます。第17回は「グレーのタイツ」。いまだに黒一択ですませていませんか? タイツの色をグレーにするだけでコーディネートはグッとあか抜けて今っぽい雰囲気に変わるんです!

◆前回の話はコチラから◆

38歳の強い私も弱い私も受け止めてくれる「キルティングコート」は、体型も隠せる最強アイテム

定番の通勤服だって、グレータイツで今っぽい!

●12/27 火曜日 PM3:00。内勤の日

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マユミ:酔った勢いで「結婚したいなぁ…」と口走ってから1か月。ユウがあのときどんな顔してたかなんて覚えてない。あれからなんだか気まずくて、自分の気持ちを素直に表現できなくなった。重いって思われたかな。おばさんにそんなこと言われても困るって思ってるかな。そもそも私バツイチだし…。「あぁぁぁぁ…」と気づいたらまた心の叫びが音声になっていて、後輩に「どうしました?」と声をかけられ正気に戻った。

せめて気持ちだけは明るくいたいと白メインのコーデで出社した。悩んでるときと忙しいときは服装で自分の機嫌を取るのがいちばん。白のニットに白のスカート。ブルーのシャツで顔がぼんやりするのを回避させつつ、私らしく。黒のタイツじゃコントラストが強いしあか抜けない。グレーのタイツがなじませ役に最適だしこなれて見える。大きめのアクセをつけて、華やかさも忘れずに。

11歳も年下のユウが私とどういうつもりでつき合ってくれてるのかわからないし確かめるのも怖い。こういうときにはっきりと「どういうつもり?」と確かめられる人がいちばん強くて、愛されて、相手の気持ちをつなぎとめていられることくらいは42歳にもなればわかってる。私だって本気で好きになるつもりもなければ結婚したいとまで思うつもりじゃなかった。猛烈アピールをしてきてくれたのはユウのほうだったけれど、どういうつもりなのかわからなくて痺れをきらして「つき合うの? どうするの?」ときり出したのは私の方だったんだ。気づいたら私も本気で好きになってて、懲りたはずの結婚をまたしたいと思うようになってて、それで…。

ユウが私と遊びでつき合ってるとは思えないけれど、彼に決断力がないことも気づいてる。「結婚」なんて言葉、重かったよね。あぁぁぁぁもう、大人になってからの恋愛は20代のときよりキツい。経験と知識ばかりが邪魔して、理想の自分に現実の自分が追いつけない。もっと素直に生きたいのに。誰か助けて…。