「こんなことがしたい」と思って、家づくりの際に採用したこと。じつは、暮らしてみると「案外使えない」「むしろなかったほうがよかった」というケースも。ハウスメーカーで家を建てた日刊住まいライターも、そんな後悔をしたひとりです。リビングと一体のウッドデッキのある間取りにしたものの、ウッドデッキの使用頻度はいまひとつ。バルコニーや勝手口にいたっては、使うことすら皆無に。そのくせ、どれも予想以上に掃除の手間が…。家づくりで参考にしてほしい失敗談を語ります。

リビングと一体のウッドデッキ
リビングと一体感のあるウッドデッキ。憧れの第二のリビングにと思ったものの、現実は…
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リビングとつながるウッドデッキのある間取りにして後悔

ウッドデッキ

筆者は30代。子どもの誕生をきっかけに、1年前にハウスメーカーで家を建てました。

間取りを決める際には、リビングからウッドデッキに気軽に足が運べて、第2のリビングとして使えるよう要望。晴れた日に外でコーヒーを飲んでくつろいだり、休日は家族でバーベキューをしたり。そんな憧れの「ウッドデッキのある暮らし」を夢見ました。

しかし、実際に暮らしてみると、夢と現実はかけ離れていることを思い知らされるのです。

まず気づいたのは、自分が理想としていた使い方ができる時間は、かなり短いということ。わが家の環境だと、夏は暑く、冬は寒いため、外で快適にくつろげる季節は、1年を通じて少ないのです。

ちなみに当初は、ウッドデッキでくつろごうと、キャンプ用のイスとテーブルを持ち出していた筆者。しかし、毎回イスとテーブルを組み立てるのが煩わしく、1年間で2回しか使いませんでした。このあたりは、住まい手の性格も影響してきそうです。

次に感じたのが、メンテナンスがかなり大変だということ。1年を通じて、ほとんど使わないにもかかわらずです。

家づくりの際、メンテナンスがラクになるように、樹脂製のウッドデッキを採用しました。しかし、表面に雨染みやカビが発生したり、鳥のフンや虫の死骸が落ちていたり。定期的に掃除しなければならず、筆者はそのたびにヘトヘトに。

ウッドデッキの設置にかかった費用は、およそ80万円。結構高かったので、こんなことになるならつけなくてもよかったかな、と後悔しています。

 

洗濯物を干さないのに、バルコニーのある間取りに

バルコニー

2階をバルコニーのある間取りにした筆者。しかしわが家では、実際に洗濯物をバルコニーに干すことがほとんどありません。

家には1階に乾燥機とランドリールームがあり、基本的に洗濯物は乾燥機で乾かしています。もし、乾燥機が使えない洗濯物あれば、ランドリールームに干してすませることに。

もともと、以前の賃貸暮らしで、洗濯物を干すためにバルコニーまで移動するのが面倒と思っていました。この家は、「家事がラクな家」を目指したので、1階で洗濯動線が完結する間取りにしたのです。

事実、洗濯家事がランドリールームで完結するので、非常に助かっています。しかし、せっかくつくったバルコニーを使わないのは、やはりもったいない。

ハウスメーカーとの間取りの打ち合わせで、当たり前のように盛り込まれていたバルコニー。もっと小さくするとか、なくしてしまうといったことを検討してもよかったのかも。予算削減になった可能性もあります。

おまけに、バルコニーも定期的な掃除が必要です。使っていないのに掃除をするので、余計に面倒を感じます。1か月点検の時にハウスメーカーの担当者からも「バルコニーは定期的に掃除してください」と言われました。

バルコニーは外にあるので、たまった砂ボコリや落ち葉などを定期的に取り除かないと、排水溝が詰まって雨漏りの原因になるとのこと。バルコニーの使い道をもう少ししっかりと考えてから、設置すればよかったなと思います。