ノコギリも持ったことがない女性たちが、荒廃した森林の杉で家を建てる! そんな驚きのプロジェクトが千葉県長柄町で進行中と聞き現地へ。最初は「家づくりをちょっと体験する」くらいの軽い気持ちで参加したはずが…。今では本職の大工さんもぴっくりの腕前に成長。そんなDIY女子たちが家づくりに奮闘している様子をレポートします。
すべての画像を見る(全31枚)町も巻き込み、ゼロから木の家をセルフビルド
千葉県の中央に位置する長柄町。都心から車や電車で1時間半ほどの距離ながら、豊かな自然に包まれたこの地で3年前に始まったのが、超初心者の女性たちがDIYで家づくりを行うという画期的なプロジェクトです。
発端は、長柄町の荒廃した植林杉。せっかく植えたのに朽ち果てるか、ムダに燃やされてしまう杉を有効活用し、なおかつ楽しめるものにできないかと、NPO法人ふるさとネッツの井上源太郎さんが木の家づくりを呼びかけました。
それに応えたのが、くらし情報メディア「ヨムーノ」(現在「くふうLive!」に改称)で活躍する、地元・千葉県出身で発信力、拡散力に優れたウェブライターたちです。
といっても、最初は「家づくりをちょっと体験する」くらいの軽い気持ちで参加した部員も。「初日にいきなりチェーンソーを渡され、『はい、木を切りましょう』と言われてビックリ」と語るのは、部長の増田智美さん。
それでもチェーンソーの使い方を教えてもらいながら杉を伐倒し、さらに1年半ほどかけて100本以上の木を加工。丸太を積み上げるログハウスとは異なり、在来工法でつくるので、ホゾや継手などの刻み加工も手作業で行いました。
そして昨年の夏、ついに上棟。それまでは家を建てている実感がなかったという部員たちですが、最近では自分たちでも技術の向上を実感しているとか。完成に向け、ますます作業に熱が入っています。