10年前に中古マンションを購入し、リノベーションで憧れだったコンクリート現しにした日刊住まいライターが、その住み心地を語ります。実現したいと思っても気になる騒音問題は、床を上げることでクリア。天井も高くしたので、圧迫感はなし。しかし、ちょっとした問題もありました。10年暮らしたからわかったリアルなレポート。

リビングから玄関をみた様子
マンションリノベで実現した、コンクリート現しの無骨でインダストリアルな空間
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リノベ雑誌で憧れていた躯体現しを選択!

雑誌に掲載されていたリノベの事例

筆者は夫と子ども3人(長女16歳、長男10歳、二男6歳)の5人家族です。10年前に長男が誕生したのを機に、「そろそろマイホームを」と検討をはじめました

住んでいるエリアと予算を考えると、一戸建ては難しい…。でも、自分たちの好みを存分に反映させた家にしたい!

そんなとき出会ったのが、マンションのリノベーションでした。もともとインテリアのこだわりが強かった筆者夫婦。「予算内で好みの空間が手に入るなんて、自分たちにぴったり!」とマンションリノベを決めたのです。

そこからは、マンションリノベの事例を雑誌やネットで調べ、つくりたい空間をイメージしていきました。

夫婦ともに共通していたのは「無骨でインダストリアルな空間にしたい」ということ。リノベ雑誌でみたコンクリートむき出しの内装に憧れ「絶対これ!」と思っていた躯体現しを選択しました。

 

まるでカフェみたい!コンクリート現しの壁と天井に満足

躯体現しした小上がりの壁や天井

実際に完成してみると、思い描いていたとおりの無骨な空間に大満足。コンクリートの壁と天井は、思っていた以上に木材やアイアン家具マッチしてくれました。

 

躯体現ししたキッチンの壁や天井

キッチンはなんだかカフェっぽい雰囲気になりました。フライパンや調味料さえもインテリアの一部になったみたい!

 

天井が高くなり広い!圧迫感が消え開放感が生まれた

コンクリートの天井とダクトレール照明

コンクリート現しにすることによって、そのぶん天井の高さも確保できました。床から天井までの高さは2.6mです。リノベ前に感じた圧迫感がなくなり、開放感が生まれました。

 

パテ跡や職人さんのメモ書きもインテリアの一部に!

躯体に残ったパテ跡

コンクリート現しの場合、壁紙などをはがしてみないと、どんな状況になっているかわかりません。壁紙をはがしたあと、リノベ会社から「思っていたよりパテ跡が残っているので、一度見て欲しい」と連絡がありました。

本当にコンクリート現しのままでいいのか、それともなにか塗装を施すか、という確認のためです。

実際に現場に足を運ぶと、「むしろこのままがいい」と思うくらい味のあるテイストが気に入り、そのままコンクリート現しで進めてもらうことにしました。

 

体に残った職人さんのメモ書き

こんなふうに職人さんのメモ書きと思われるものも残っていました。リノベだからこそ味わえる風合いが、わが家のインテリアともマッチしているなと思います。

 

住んで気づいた!配管に洗濯物を干せる意外なメリット

配管を利用して洗濯物を干す様子

コンクリート現しのため、配管もむき出し。その見た目にも満足していましたが、意外なメリットも発見! じつはこの配管に洗濯した薄手の衣類を、干すことができるんです。

先ほど紹介したようにわが家の天井は高め。ですので、本来は手が届かない場所です。しかし、40㎝ほどの高さの小上がりからなら、洗濯物の室内干しにぴったりな高さに。雨の日はもちろん、花粉の時期もこの配管を利用して洗濯物を干しています。本来の使い方ではないですが、重宝しています。