ものを捨てるのが「もったいない」「時間がなくてできない」といった人はやはり多いもの。年末にはやろうと思ったものの処分もつい先延ばしにして、もはや2月を迎えていませんか?

「捨てることはじつはそんなに大変なことではありません。毎日少しずつできるところから実践して、捨てることに慣れることが大事なんです」と教えてくれたのは 、1日15分でできる“ゆる捨て”を提案し、話題を呼んでいるブロガーの筆子さん。詳しく教えていただきました。

ゆる捨てなら、バテずに暮らしがラクになる

ゆる捨ての基本
掃除や収納はせず、ただ捨てるだけ!それがゆる捨ての基本です
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筆子さんが提案する“ゆる捨て”は、「毎日15分、気になる場所のいらないものを捨てていくだけ」というもの。捨てられたという小さな成功体験を積み重ねていくことで、無理なく確実に「捨て力」が身についてくるというメソッドです。捨てるのが苦手な人でも気軽に続けられて、挫折やリバウンドをすることなく家がすっきりすると評判になっています。

“ゆる捨て”で手に入る7つのもの

軽い気持ちで取り組める、“ゆる捨て”。一念発起して集中的に捨てるよりも時間やエネルギーを使わずにすみ、達成感や心のゆとりなど多くのものを得られます。

ゆる捨てで手に入るもの

1.時間

“ゆる捨て”なら作業時間はたったの15分! やりやすい場所から行っていいので、判断に迷わず、隙間時間でできます。最終的にものが減ることで、片づけや掃除、ケアにかかる時間を短縮。探し物もなくなり、時間にゆとりが生まれます。

2.お金

“ゆる捨て”でものが少なくなると、在庫が明確になり、ダブり買いをしなくなります。「これは前に捨てたものと一緒」と気づくので、買い物で失敗することもなく、ストレス発散のためのムダづかいも激減。がんばらなくても、お金が貯まる体質に変わります。

3.心のゆとり

やりやすい場所から取りかかれるので、捨てる不安や罪悪感がありません。また、ものを捨てて身軽になることで、過去への執着が減り、余計なものに振り回されるストレスからも解放されます。ものや人に感謝の気持ちが生まれ、穏やかな心で過ごせるように。

4.スペース

どんな広い家でもスペースは有限。いらないもので場所をふさいでしまったら、今の暮らしが楽しめません。“ゆる捨て”を習慣にすれば、少しずつスペースに余裕が生まれ、ものの出し入れが簡単に。必要な場所に必要なものが置けるようになります。

5.エネルギー

膨大なものを捨てるのは、とてもエネルギーがいること。その点、毎日15分だけの“ゆる捨て”なら、「やらなきゃ!」と奮い立つ必要もなく、決断疲れもありません。「今日も捨てられた!」と、前向きなエネルギーが得られるほか、片づけや掃除の省エネにも。

6.達成感

片づけに悩む人にとって“ゆる捨て”のハードルの低さはとても魅力的。ルールも順序もなく、目の前の不要なものを捨てていくだけなので成功しやすく、だれでも簡単に達成感を得られます。それにより自信がつき、さらに捨て作業のモチベーションがアップ!

7.すっきり脳

多くのものに囲まれていると、出し入れや管理に頭がフル回転して休まりません。“ゆる捨て”でものが減れば、思考もクリアに。ごちゃごちゃから解放され、家事や人間関係に注力できます。さらに悩みや迷いが少なくなり、睡眠の質もアップします。

ノウハウは必要なし!15分プログラムとは?

1回15分を基本にし、気になる場所のいらないものをどんどんゴミ袋に入れるだけ。明らかなゴミ、期限ぎれのもの、無料のサンプルなど、どの家にも必ず捨てるものはあります。隙間時間に気軽にトライしてみましょう。
「少ししか捨てられない日があっても、1週間続けてみると、思った以上に捨て力がアップしていますよ」

●“ゆる捨て”を成功させる3つのポイント

“ゆる捨て”を始める際は3つのポイントを押さえて。あとは、いらないものを捨て、残ったものは戻すだけです。

1.まずはやりたいところから

やりやすいところから捨てる

ゆる捨てに細かい順序はなし。やりやすいもの、場所からでOKです。お菓子の包み紙や洋服のタグなどの明らかなゴミや、財布、ペン立てなど小さい場所から始めるのもおすすめ。

2.目標を決める

ゆる捨ての目標を決める

ソファに寝転がって本を読みたい、掃除をラクにしたい、くらいの小さな目標でOK。ゴールがあればモチベーションが上がり、やらされている感がなくなります。

「インスタ映えする部屋、などとハードルを上げると挫折する危険があるので要注意です」

3.15分ものを捨てる

15分ものを捨てる

1回の片づけ時間は15分。タイマーをセットし、時間がきたらいったんそこで終了。一気に片づけると、疲れて判断基準が甘くなります。

「もう少しできそうと思っても休憩をはさみ、多くても1日5セットまでにとどめ、余力を残しましょう」

掃除や収納はやらなくてOK。あくまで減らすことに専念を

細かいルール不要で、取り組みやすさが魅力のゆる捨て。挫折しないよう、時間や労力のかかる作業は省くことも重要です。

●掃除をしない

ものを出すと、同時に掃除をしてきれいにしたくなりますが、「捨てる」と「掃除」は別もの。作業が滞ってしまうので、まずは目的である、ものを捨てることに専念しましょう。

●収納しない

捨てたあと、残ったものをきれいに収納しようとすると、カテゴリーごとにまとめたり、仕切ったり、収納ケースが欲しくなったり…。シンプルに、元の場所に戻すだけにとどめて。

●売ろうとしない

不用品を売ろうとして保管しておくと、結局売りそびれることに。売ることを意識すると、捨て作業に集中できなくなります。売るより、家の外にものを出すことを優先しましょう。

●人のものは捨てない

家族のものは、どんなに目障りでも、勝手に捨てるのはトラブルのもと。人によって大事なものの基準は違うので、自分で判断できない幼い子のものを除き、手を出さないようにして。