家づくりでは、キッチンやリビングのことに気をとられて、あと回しになりがちなバスルーム。でも、それってすごくもったいないかも。眺めのいい場所につくれば、眺望やお月見を楽しめます。また、テラスやと坪庭とセットにしすれば、風呂上がりの一杯を楽しんだり、四季の移ろいを愛でたりすることも。一日の疲れを洗い流してくれる、極楽バスルームのある事例を紹介します。

ホテルのようなバスルーム
床や洗面台の壁には十和田石を貼った、ホテルライクなバスルーム
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Case1. 露天風呂感覚で四季折々の景色が楽しめる!リゾートホテルのような空間

Tさんの家 神奈川県 家族構成/夫50代 妻40代 長女
設計/アッタ 撮影/中村風詩人

洗面コーナー

相模湾と江の島を望む、豊かな緑に囲まれた高台に建つTさんの家。「共働きで忙しく、オンとオフの切り替えがスムーズにできる家にしたい」と、設計を手がけた妻は、浴室をアジアンリゾートのような空間としました。

十和田石の床にフリースタンディングのバスタブを置き、シャワーコーナーや洗面台、トイレを備えた3イン1スタイルです。朝の身支度がしやすいようにカウンターは大きくつくり、イタリア製の洗面ボウルを2つセット。足元は冬の冷え対策にすのこを敷いています。シャワーコーナーやトイレは洗面台の壁の向こう側に配置。

さらに、リゾート気分や露天気分が高まるように、眺望のよい位置に大きな開口部を設けました。「窓から夕景を眺めながら、1時間ぐらい入浴することもありますね」と、この家を施工した工務店の3代目である夫は、眺めや入浴の心地よさを語ります。

 

寝室とは隣り合わせのバスルーム

かつて泊まった海外のホテルを参考に、寝室とは隣り合わせに。

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江の島を望む、伝統構法で建てた癒やしの住まい。民泊施設にも子ども部屋にもなる離れも

 

Case.2 天上からから光と風が降り注ぐ、地階なのに明るく気持ちいいバスルーム

Wさんの家 東京都 家族構成/夫40代 妻40代 長女10代
設計/atelierA5建築設計事務所 撮影/山内拓也

地下のバスルーム

Wさんの住まいは前面道路と同じ地階にガレージと玄関、バスルームがあり、その上階にLDK、2階の個室が続いています。一般的に、地階のバスルームは湿気や暗さが心配です。しかし、この家の場合は、日あたりのいいテラスと上下につながるドライエリアから光と風を取り込み、明るくさわやかな場所になっています。

 

1階のテラスとLDK

こちらが1階のLDKに面したテラス。このテラスにあるグレーチングの下が、ドライエリアになっています。

 

バスルームとドライエリア

浴室から見た水回り。ドライエリアに太陽や月の光が降り注ぎます。ガレージ・玄関から直接バスルームに行ける動線も便利。

「クルマで通勤する夫は帰宅後バスルームに直行。シャワーを浴びてからLDKに上がれるので助かっています」(妻)

ドライエリアを日当たりのいい南側に配置していることで、ジメジメ感はゼロ。天井のグレーチングから1階テラスの光と風をふんだんに取り込んでいます。住宅密集地でも、周囲の視線を気にすることなく、ゆったりと過ごせるバスルームの好例です。

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地下まで明るいRC打ち放しの家。開放的なバスルームも