相撲にハマる女性“スージョ”が急増したり日本人力士が活躍するなど今、再び相撲に注目が集まっています。そんななか元力士の推奨する相撲の動きを取り入れたエクササイズが話題になっています。高砂部屋マネージャーの元・一ノ矢さんにお話を聞きました。

相撲の基本動作でインナーマッスルが鍛えられる

「力士の体は、その大きさから想像がつかないほど柔軟性に富み、筋肉質。とくにインナーマッスルが発達しています。その体をつくる基本になっているのが、腰割り、四股、土俵入りといった相撲の基本動作。その基本動作を年齢や体力に関係なく、続けやすいようにアレンジしたのが、相撲エクササイズです」

相撲の基本動作でインナーマッスルが鍛えられる
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 相撲エクササイズは股関節と肩甲骨に働きかけます。股関節は骨盤と大腿骨をつなぐ下半身の要、肩甲骨は背中から腰にかけての筋肉とつながっている上半身の要。この2か所をゆるめ、動かすことで、自然とインナーマッスルを鍛えることができるそう。

「インナーマッスルを鍛えると、基礎代謝が上がり、血液やリンパの流れがよくなるので、体のむくみやコリ、冷えなどが解消、さらに不調が改善されるのです。エクササイズの基本は腰割りですが、肩コリや上半身の引き締めに効くテッポウ(突っ張り)がおすすめです。それでは、テッポウのやり方をお教えしましょう」

テッポウエクササイズのやり方

(1)肩の力を抜き、ひじを80~90度に曲げて両手を胸の前に出す。腰からやや前傾になるようにして、ひざは軽く曲げ、足は肩幅に開いてつま先をやや外側(30~45度)に向け立つ

テッポウエクササイズのやり方

(2)右腕を、肩甲骨から動かすように意識して左斜め前に伸ばす。指先には力を入れないようにして腕をしっかり伸ばし、上半身は腕と同じ方向に向く。左手と下半身は動かさずキープ

テッポウエクササイズのやり方

(3)伸ばした腕を、ひじを上げながら戻す。手の甲が顔の方を向き、半円を描いて額の前辺りを通って1の姿勢に戻る。このとき、肩甲骨を大きく回して動かすように意識する。左腕も同様にし、交互に3回繰り返す

テッポウエクササイズのやり方

「テッポウは、座ったままでも、できるのがポイント。パソコン作業で肩がガチガチにこったときなど、座ったままテッポウを数回繰り返すと肩のコリもすっきりしますよ。難しいものではないので、ムリをせず、気持ちいいと感じる範囲で続けることで、体が変わっていきますよ」

『ESSE』5月号では、ほかにも4種類のエクササイズ

を紹介しているので、ぜひごらんください。