災害はいつ、どこで起きてもおかしくない現代。防災アイテムはしっかり準備しておきたいですが、狭小住宅では収納スペースがあまり取れないことも。
3階建ての狭小住宅で快適に暮らすコツを多数発信している整理収納アドバイザー加藤ちえさんに、ご自宅で実践している防災準備について詳しく伺いました。

玄関に非常持ち出し袋
防災グッズは取り出しやすく、邪魔にならない収納がベストなのですが……
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非常用持ち出し袋。玄関・靴箱は優先してスペースをつくる

避難するときに持ち出したい防災リュックは、家の出入り口に近い場所で保管しておくと安心。でもシュークローゼットが小さかったり、靴がたくさんあってゆとりがない場合はどうする?

「わが家のシュークローゼットも小さいので、以前は別の場所にリュックを置いていたんです。でも防災準備をしっかりしておきたい! と整理してスペースをあけました。目的と優先順位をしっかり頭に入れると、本当に必要なものだけに絞ることができますよ」

シュークローゼットに袋

ちなみに加藤さんは肩ひも部分が正面を向くようにリュックを置き、避難時に慌てていてもサッと出せるようにしているそうです。

●水は各階各部屋に保管。その大半は長期保管水

もし断水してしまったら、飲料用だけでなく洗面やトイレなど生活用水としてもたくさん必要になる水。3階建て住宅は縦の移動がメインなので、加藤さん宅ではすべての階、すべての部屋に分散させて水を保管しているそうです。

段ボール

「万が一閉じ込められても、各部屋に水があれば多少安心できます。1人1日3L使うとして、家族が7日間困らない量を確保し、各部屋に分散させてストック。3階までこまめに運ぶのは大変だし、頻繁に賞味期限をチェックして入れ替えるのも手間がかかるため、全9箱のうち7箱は長期保存できるタイプを選びました」

ボックスにペットボトル

通常の水はローリングストック。賞味期限が近いものをキャスターつきボックスに移し、ベッド脇などいざというときに取り出しやすい場所に収納しています。加藤さんが使っているのはsqu+のインボックスとキャスターです。

「このほかにも、我が家では500mlのペットボトルもある程度の数を備蓄しています。自宅で開催しているパン教室や整理収納セミナーの最中に災害が起こったら、生徒さんに渡したいからです。今はコロナ禍ですし、たとえ家族でもペットボトルを別にしなければならない場面があるかもしれません。そういった意味でも、飲みきりサイズのペットボトルを用意しておくとさらに安心ですね」

狭小住宅ならではの加藤さん宅の防災備蓄。これらのテクニックは狭小住宅でなくても参考になるはず。皆さんもぜひ防災グッズの収納を見直してみてください。