古泉智浩さんは、49歳の漫画家。思春期の男子をテーマにした数多くのマンガを世に送り出し着実にファンを増やしてきた一方で、私生活では6年に渡る不妊治療の末、里子を預かる決断を下すなどさまざまな人生経験をされてきました。
現在は古泉さん夫婦と母、里子から養子縁組した長男・うーちゃんと、里子の長女という家族5人で生活中。

この連載では“家族”をテーマに、古泉さんの日常や考え方をマンガにしてもらいます。

古泉智浩さんの里子になった頃は病弱だったうーちゃん、今では元気すぎてこんなエピソードも!

今回のテーマは、里子から養子になったうーちゃんのこと。
うーちゃんはいま4歳。赤ちゃんの頃は病弱でしたが、今は元気いっぱいです。

運動不足の解消と、先生の指示に従うようになってほしくて、キッズダンスの体験会に参加することに。

マンガ1a
すべての画像を見る(全2枚)

体験会には、同じ保育園のももちゃん母娘が。

少しの間うーちゃんをももちゃんママに見てもらって離席し、帰ってくると…。

マンガ1b

そこには、ももちゃんのお茶を飲み、ももちゃんママにベタベタするうーちゃんの姿が! ももちゃんママが優しくて救われました…。

うーちゃんとは里親・里子から養子縁組へ。妹も里子です。

そんなうーちゃんは里子です。0歳のとき、家から遠く離れた病院で初めて会いました。
まだ話すこともできないのに、眉間にしわを寄せたり、うなったり泣いたり、ニコニコしたりで、好き嫌いや気持ちをはっきりと主張する子でした。

今ではとても元気な子なのですが、首が座りかけの時期、「NICU」(新生児集中治療室)に入院していて肺疾患がありました。
絶対に風邪を引かせないようにと注意され、冬だったので春まで外出させませんでした。

のちに養子縁組するのですが、このときは「養育里親」。
実親さんが引き取りたいと言えば引き渡さなければならない立場でした。

●里子は親権が実親のまま。養子縁組すると実の子扱いになる

養子縁組とは、親の戸籍に子どもを入れることで、法律的に実の子と同じ扱いになります。

一方、里子は親権が実親さんにあります。一緒に暮らしていても不安定な関係です。もし、児童相談所の人に里親として不適格であると見なされたら一緒に暮らせません。

うちには今、うーちゃんのほかに里子として預かっている0歳の女の子もいまして、離れ離れになるようなことがあってはならないと、僕はここ数年とても折り目正しく生活しています。

間違っても法律違反などがないように、自動車を運転するときも法定速度をオーバーしないように慎重に、を心がけています。

【古泉智浩さん】

漫画家。1969年、新潟県生まれ。93年にヤングマガジンちばてつや賞大賞を受賞してデビュー。里子を受け入れて生活する日々をつづったエッセイ『うちの子になりなよ ある漫画家の里親入門』、その里子と特別養子縁組制度をめぐるエピソードをまとめたコミックエッセイ『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』など著書多数。