政府による「緊急事態宣言」が全国的に拡大されています。ESSE読者230人にアンケートを実施し、新型コロナウイルスで私たちの生活はどのように変わったのか、テレワーク事情や家事の負担について詳しく聞いてみました。

パソコンの前で腕を組む男性
テレワークする夫が、子どもの声にイライラすることも…(※写真はイメージです)
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在宅勤務できた人、できなかった人。「不要不急のアクセスをやめるように」とは?

今回は東京など7都府県を対象に緊急事態宣言が出された後の4月10日からアンケートを実施しました。本人、または家族が在宅勤務に切り替わったという人は、31人でした。
まだほとんどの人が仕事のために外出せねばならなかった実態や、思いがけないテレワークの困りごとをご紹介します。

●すぐに在宅勤務ができなかった人たち…

「もともとテレワークできない業種の職場なので、今までと変わらない生活です」(愛知県・アルバイト・27歳)

「子どもが休校になっていたり、年齢が小さいなどの理由がある同僚はテレワークになりました。しかし、会社でしかできない電話対応などが忙しく、私は出社しています。帰りも以前より遅くなって、夕飯づくりが大変です」(神奈川県・アルバイト・44歳)

非正規雇用で働いている人のなかには、派遣元の会社と契約内容の関係でなかなか調整がつかず、テレワークへの移行に時間がかかったという人もいました。また「パートさんが急に3月全部お休みをとったので在宅勤務どころではなかった」と、思わぬしわ寄せがきてしまったという人もいました。

●テレワークしているが、ぜんぜん仕事にならない

パソコンの前で悩む女性
だれも好き好んで会社のサーバーにアクセスしているわけじゃありません!(※写真はイメージです)

「緊急事態宣言を受けて、全社員が一斉に在宅勤務に切り替わりました。しかし、ここまで大規模なテレワークを想定していなかったので会社のネットワークがパンクし、接続しにくい状態が何日も続いています。会社から『不要不急のアクセスをやめるように』と指示が出たときには、好きで自分の会社にアクセスしてる人なんていないよ! とちょっと笑ってしまいました」(東京都・会社員・34歳)

機密情報をやりとりする場面ではセキュリティの都合上、会社のネットワークを経由しなければできないこともあります。
書類に押印やサインをしなければならない点もネックになっているようで、「このご時世なので…」とお互いに確認し合いながら作業を後回しで処理をすすめるなど、フレキシブルな対応もはじまっているようです。

●朝と夜の分断勤務を始めた会社も

子どもを抱えながらパソコンを操作する女性
子どもがいてテレワーク、というのも大変です(※写真はイメージです)

「会社のサーバーが大規模なテレワークに耐えられないので、一部の人が1日の業務を早朝からと夕方からの2回に分けることで、日中のアクセス集中を緩和させる分断勤務をすることになりました。昼間に家事や子どものお迎えなどがある人は有効に活用できているようですが、それ以外の人は日中の時間があいてしまっています。まだ始まったばかりなのでなんとも言えませんが、業務を1日2回に分断する働き方は、慣れるまで大変そうです」(東京都・会社員・40歳)

従来から在宅勤務を推奨して環境を整えていた企業でも、やむなく「机上での業務」に限定したり、「自己啓発に取り組む」などを推奨するような状況が続いてしまっている実態も。

●休校中の子どもたちの面倒を見ながら業務を両立させるのは困難

「テレワークに移行していますが、小学生の子どもも休校になっているので、なかなか落ち着いて仕事ができません。とくに食事は子どもの都合に合わせねばならないことが多く、料理はつくれるときに多めにつくって、レンジで温めて食べさせています。でも買ってきたお弁当の日ですませる日があってもいいのかなと思いました」(熊本県・会社員・36歳)

外出自粛の影響を受けて、育ち盛りの子どもたちも、習いごとや遊びに行くこともできず、家のなかでストレスをためている側面もあります。在宅勤務だからといって、子どもたちの面倒をみながら働く…というのはなかなか難しい様子です。

●在宅太りにご用心!

通勤時間が長かった人ほど、時間的なゆとりができてメリットを感じている人が多いテレワーク。しかし、体を動かす機会が減ったことによって、体重の増加を気にする人もいました。

「食材がすぐなくなります。日頃はダイエットに気をつけているけれど、今回は食欲を抑えることができません。コロナが落ち着いた頃に、ESSEonlineでダイエット特集を楽しみにしています」(千葉県・主婦・41歳)

続いて、外出自粛生活で家事の分担が増えた女性の声をまとめました。