おなじみの卵焼き。きれいに焼こうとすると、じつは意外に難しいものです。人気の和食料理人・笠原将弘さんが、仕上がりの美しさはもちろん、おいしく焼き上げるコツを教えてくれました。

子どもは甘い卵焼きが大好き。
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よく油をなじませるのが大事

 卵焼きの成功の秘訣は、卵焼き器に油をよくなじませることです。最初に、多めに油を入れ、全体に行き渡らせましょう。十分に熱してなじませたら、余分な油はふき取ります。焼いている途中も、こまめに油をなじませましょう。

[卵のほぐし方]

 卵はすべて同じようにほぐせばいいというわけではありません。どんな状態に仕上げるかによって、ほぐし方に違いがあるので、しっかり覚えておきましょう。

●軽く混ぜる→卵とじ向きに

軽く混ぜる→卵とじに

 あえて均一に混ぜず、ところどころ半熟になるようにします。混ぜるというより、箸で卵黄を割り、白身を5、6回切る程度で十分です。

●しっかり溶きほぐす→卵焼きや茶碗蒸し向きに

しっかり溶きほぐす→卵焼きや茶碗蒸しに

 ムラなくなめらかに仕上げたい場合は、白身のかたまりが残らないように箸でよく溶き、全体が均一な状態になるようにしましょう。

【笠原将弘さん】

東京・恵比寿にある日本料理店「賛否両論」店主。独創的な感性と卓越した料理センスから、和食界で注目を集めている。雑誌やテレビ、料理教室など幅広い分野で活躍中。簡潔でわかりやすいレシピも人気