松下奈緒さん演じる腫瘍内科医の恩田心と、木村佳乃さん演じる消化器外科医の梶山薫が、それぞれ痛みと秘密を抱えながらもタッグを組んで、さまざまながん患者と向き合い、絆を深めていく『アライブ がん専門医のカルテ』。
日本のドラマでは、初めて本格的に腫瘍内科医にスポットを当てたメディカル・ヒューマンドラマです。

ここでは松下奈緒さんに、ドラマの見どころや、役に込めた思いを伺いました。

松下奈緒さん
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「この先生なら相談したい。話してみたい」と思われる医師になれるよう丁寧に演じたい

腫瘍内科は、がんに特化した診療科で、すべての種類のがんを扱い、患者にとってベストな治療法を模索しながら、外科医などを束ねて患者をさまざまなゴールに導いていく“がんのスペシャリスト”。

「私自身、このドラマで初めて腫瘍内科の存在を知りました。このドラマを観て腫瘍内科を知ってもらい、興味をもっていただければうれしいです。そして、“アライブ”、生きるという意味をもう一度見つめ直すような作品になれば。命の現場に関わっていることを真摯に受け止め、演じたいと思っています」

●初めて、働くシングルマザーを演じて

松下さん演じる心は、負けず嫌いな面もありますが、患者に対して寄り添うことができる医師。周囲からは、「オンダ・ココロ」という名前を略して“オンコロ先生”と呼ばれています。腫瘍内科は、英語でメディカル・オンコロジーということから、その道のために生まれたとからかわれることも。
また、転倒事故に遭い、手術したものの長らく意識不明だった夫の匠(中村俊介)を亡くし、小学1年生のひとり息子を育てるシングルマザーでもあります。

「働くママを演じるのは初めてです。夫を亡くした悲しみと不安のなか、仕事の忙しさに追われて気持ちに余裕がないこともあって、今はなにをよりどころにしたらいいのかわからない状態。でも、本来はとても優しくて、人の気持ちをちゃんと理解できる女性です。だからこそ、患者さんの気持ちに寄り添えるのだと思います。だから、『この先生なら相談したい。話してみたい』と思われる医師になれるように、丁寧に演じることを心がけています」

●心と薫の関係に、今後変化が…?

そんな心にとって、医師としても友人としても支えになってくれる薫は、信頼できる心強い存在です。

「女性同士で同じ職業なので、わかり合えることも多いと思います。心が持ち合わせていない部分を薫先生からもらって成長するのはもちろん、それぞれが補い合える関係を見て、女性同士の友情っていいなと思ってもらえるとうれしいですね。もしかしたら、女性の怖さも出てくるかもしれませんが(笑)」

松下さんがこう語るとおり、今後2人の友情に変化が起こりそうです。じつは、薫こそが匠の手術をした医者で、自分のせいで匠が意識不明になってしまったと罪悪感を抱き、その秘密を抱えたまま心が勤める病院に移ってきたのでした。
匠が帰らぬ人となった今、薫は心に秘密を打ち明けるのでしょうか。2人の友情の行方も、大きな見どころとなるに違いありません。

木曜劇場『アライブ がん専門医のカルテ』

毎週木曜 夜10時
フジテレビ系
全国ネット放送中

【松下奈緒さん】

1985年、兵庫県出身。2004年、女優デビュー。’10年、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』のヒロインを演じ、同年の『紅白歌合戦』で紅組司会を務める。最近の作品は、ドラマ『トットちゃん!』、連続テレビ小説『まんぷく』、映画『エンジェルサイン』など。現在、ドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』でナビゲーターを務めるほか、ミュージシャンとしても活躍中