そろそろ夏休みの予定を立てる時期。最近は気軽にぜいたくなキャンプを楽しむ「グランピング」が話題ですが、次にトレンドになりそうなのが、畑にテントをはってキャンプをする「ファームキャンピング」です。

もとは欧米で生まれたこのファームキャンピングについて、フィンランド人の男性と国際結婚をし、国際交流を支援するNPO法人でも活動するルミコ・ハーモニーさんが、自身の体験談をもとに語ってくれました。

ファームキャンピング
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めいっぱい自然を満喫!大人も子どもも楽しめる「ファームキャンピング」とは

ファームキャンピングとは、畑にテントをはってするキャンプのこと。
欧米では定番のアウトドアのひとつで、たとえば、イタリアのオーガニック畑ではランチにピザを食べたり、カナダでは泊まるだけでなく乗馬もできたり…と、地域の特色を生かしたキャンプができます。

地域の特色を生かしたキャンプ

ハーモニー家は年に2回ほど、友達の畑でファームキャンピングをして自然を楽しみます。

初夏にサツマイモを植えて、秋に収穫したり

毎回同じ畑に行く利点は、季節によって、さまざまなことに触れ合えること。たとえば、初夏にサツマイモを植えて、秋に収穫したり。

タケノコを収穫

今年のゴールデンウィークは、近くの竹林でタケノコを収穫し、タケノコご飯にして竹の器で食べました。

タケノコがぐんぐん伸びてもう竹になっているのもあり、植物の生態をまざまざと学べるいい機会です。

ヨモギを収穫し、ヨモギもちをつくったり

また、生えているヨモギを収穫し、ヨモギもちをつくったりも。

最初は「全部同じような草が生えている」と思っていた子どもたちも、たった一泊で、どんどん植物や虫を見る目がみがかれていきました。

どんどん植物や虫を見る目が磨かれていきました

野外なので、「アートピクニック」と称して思いっきりアートを制作することもできます。今回は紙の鳥を皆でつくりました。

燻製

楽しむのは子どもばかりではありません。

料理好きの夫は、竹を割って、サーモンとラムの燻製をつくることにほぼ一日費やしてました。

ベジタリアンのフランス人家族も参加しており、だしも肉も魚も入れない、サフランと野菜だけのパエリアをつくったのですが、とてもおいしかったです。

「ベジタリアンのメンバーと一緒」という経験も、子どもたちにとっては多様性を知るいいきっかけとなったのではないかと思います。

回を重ねるごとにラクに

子連れのキャンプは荷物が多くて面倒と思いがちですが、回を重ねるごとにラクになっていきます。

ノウハウがたまっていくのもそうですが、子どもの一年の成長は目を見はるものがあり、戦力になってくれました。

ちなみに、「ファームステイ」というホームステイの形式もあります。農場などのファームで労働するかわりに、宿泊と食事を無料で提供してもらえるボランティア制度です。

お金のやり取りはなく、「宿泊場所&食事」と「労働力」を交換するシステム。「知識」や「経験」も得られます。

日本でも行われているところもあるので、興味があればぜひ探してみてください。