「日本一おしゃれな老夫婦!」と話題の、bon_ponさんご夫婦をご存知ですか?
ファッションスナップを投稿したインスタグラム(@bonpon511)が人気を呼び、フォロワー数は、なんと71万人越え(2018年5月現在)。海外のファンも多く、コメント欄にはさまざまな言語が飛び交っています。
今回はそんな2人に、夫婦円満のコツや、共通の趣味の始め方についてお話を伺いました。

夫婦円満
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「会話のない夫婦」が娘のすすめで超人気インスタグラマーに!

赤や青、ボーダーやチェック…。カラフルでどこか懐かしいbon_ponさんご夫婦のコーデ。そのファッション以上に、腕を組んだり、手をつないだりと仲睦まじい姿が、「あこがれのセカンドライフ」として話題に。
2人はどうやってインスタグラムに出合い、投稿を始めたのでしょうか。

●共通の趣味もなく、ごくごく普通の夫婦でした

―インスタグラムで見るお2人の姿にあこがれます。夫婦円満でいるために、以前から共通の趣味などもっていたのでしょうか?

ponさん:

広告代理店に勤務していたbon(夫)は仕事が忙しく、朝出勤したら帰りは午前様という毎日。pon(妻)は専業主婦です。
一緒にいられる時間はわずかで、夫婦の会話もほとんどなく、共通の趣味をもってなにかするというのは難しい状態でした。

とはいえ、男性は働き、女性は家庭を守るというのが一般的な時代でしたから、当時としてはごくごく普通の家庭だったと思います。出会いも、専門学校で出会い、結婚という流れなので、私たちと同じようなご夫婦はたくさんいらっしゃると思います。

ごくごく一般的な家庭
―会話もほとんどなかったなんて驚きました。そんなお2人が、どのようにインスタグラムに出会ったのですか?

ponさん:

2人の娘の子育てが終わり、同居の母を看取り、bonが定年退職を迎えて「夫婦2人きり」に。残りの人生を、どう過ごしていくか考える必要が出てきたんです。
今で言う、セカンドライフの始まりでしょうか。そんなときに出合ったのが、インスタグラムでした。

同じ趣味を、夫婦同じ温度で始めるコツは、子どもの存在かもしれません

―もし共通の趣味を見つけたとしても、夫婦が同じ温度で一緒に始めるのは難しい印象があります。たとえば、「おそろいの服を着るなんて恥ずかしい!」となったりするなど、ケンカの火種にならないか心配ですが…。

ponさん:

確かに、もしかしてponの方から「これ着て! あれやって!」と言ったら、恥ずかしがって一緒にしてくれなかったかもしれません。

インスタグラムを始める大きなきっかけとなったのが、次女(フォロワー4万人超のインスタグラマー@may_59さん)のすすめ。

インスタグラムを始める大きなきっかけとなったのが、二女(フォロワー4万人超のインスタグラマー

@may_59

さん)のすすめ。

bonに「これ着てみたら?」と洋服をプレゼントしたり、いろいろと提案してくれました。娘の提案でしたら、世の父親は断ることができないのではないでしょうか(笑)。

もし、夫婦で同じ趣味を始めようとなったときは、子どもを密かに巻き込んではじめた方が、ひょっとしてうまくいかもしれませんね。

―娘さんの後押しがあったんですね。bonさんにお聞きしたいのですが、実際インスタグラムを始めることに抵抗はなかったのですか?

bonさん:

おもしろそうだからいいんじゃないと思いました。退職もしていましたし、娘のすすめはうれしいものです。

インスタグラムのアカウント名は「結婚記念日」

―ところで、アカウント名はどのように決めたのですか? また、アカウントは普段はどちらが管理されているのでしょうか。

ponさん:

アカウント名は、お互いの幼少期の頃のニックネームであるbon(夫)「ボンちゃん」とpon(妻)「ポンスケ」と、結婚記念日の5月11日をかけ合わせた「bonpon511」にしました。

インスタグラムのアカウント管理はponがしています。夫婦のインスタグラムを始める以前から、愛猫の写真のインスタグラムをやっていたので、まったく抵抗はありませんでした。

インスタグラムのアカウント
―結婚記念日がアカウント名だなんてすてきすぎます! 趣味を始めるとき、おそろいの服や結婚記念日を意識するなど、新婚気分が味わえる工夫があると、夫婦の関係も新鮮になって楽しめそうですね。 ponさん:

そうかもしれませんね。2017年4月に仙台へ引っ越して夫婦2人暮らしになったので、やっと2人でゆっくりできる時間をもてるようになり、会話も増えました。

インスタグラムの写真を撮るためにコーディネートを考えたり、出かける先を決めたりすることも日々の楽しみになっています。

コーディネートを考えたり、出かける先を決めたりすることも日々の楽しみになっています。

あくまでも趣味は「できる範囲で楽しむ」ことが大切

―インスタグラムをどうやって楽しんでいますか? 長続きさせるコツも教えてください。

ponさん:

インスタグラムに投稿するコーディネートは、出かける場所によって決めています。美術館などの場合はモノトーンでシックに、公園へ出かけるときは明るい色でというように。

実際に出かけたら、三脚にiPhoneをセットしてセルフタイマーで撮っているので、人混みは避けて、なるべく人のいないところで撮っています。

人混みは避けて、なるべく人のいないところで撮っています

インスタグラムは毎日投稿が理想だったりするのですが、必ず毎日投稿しなければと思うと、趣味も義務になってしまう気がします。あくまでもお互いが楽しんでできる範囲で、無理のないようにと思っています。

引っ越しのときは1か月投稿をお休みしたことも。無理がないので心から楽しめますし、長続きします。

インスタグラムがなくなったとしても、夫婦一緒に楽しみを見つけたい

―最後に、夫婦に趣味があってよかったと思いますか?

ponさん:

はい。これからも夫婦のお出かけとコーディネートの記録として、楽しみながらインスタグラムを続けていきたいと思っています。

また、インスタグラム以外にも興味のもてるものを見つけたら、夫婦一緒にいろいろなことを楽しんでいけたらと思います。

夫婦一緒にいろいろなことを楽しんでいけたらと思います。

人生100年時代。寿命が延びれば、それだけ夫婦で過ごす時間も増えるということ。

これからセカンドライフを迎えるにあたって、どう過ごそうか考えている方も多いのではないでしょうか。

定年後に夫婦で共通の趣味をつくり、同じものを同じ価値観で楽しむと、2人の日々に彩りができそうです。
お2人の著書『

セカンドライフ、はじめてみました

』(大和書房刊)にはファッションアイテムの選び方や、撮影風景などを掲載。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。