つい「いつもの」を選びがちなしょうゆですが、その種類と使い方はいろいろ。300以上の銘柄を知りつくした「しょうゆソムリエ」高橋万太郎さんに、おもなしょうゆの種類と使い方を伺いました。料理に合わせて種類を変えたり、素材にぴったりの正しい使い方をしてみれば、しょうゆのイメージがガラリと変わりますよ!

たまり、濃口、淡口…。今さら聞けない?しょうゆの種類と正しい使い方
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しょうゆのソムリエが教える、おもなしょうゆの種類と正しい使い方!

●たまりしょうゆ

たまり

 おもに中部地方で生産。原料は、小麦より大豆の割合を多くし、みそに近い製法でつくられています。濃い色ととろみ、独特の香りが特長。うま味が多く、肉や刺身などに合いますよ。

●再仕込みしょうゆ

再仕込み

 多くは麹を塩水で仕込みますが、再仕込みはしょうゆで仕込むため、ソースのように濃厚。全国のしょうゆ生産量のうち約1%。山口県発祥とされていますが、産地は全国に点在しています。

●濃口しょうゆ

濃口

 国内生産量の8割を占める一般的なしょうゆ。新鮮なものは赤褐色で、香ばしい香りがします。どの料理にも合う万能タイプ。北海道から沖縄まで、全国各地で生産されています。

●甘口しょうゆ

甘口

 濃口しょうゆに甘味をつけたもので、とくに九州や北陸で親しまれています。日本農林規格(JAS)では濃口に分類され、「混合」または「混合醸造」と表記されることが多いです。

●淡口しょうゆ

淡口

 西日本ではなじみの深い、色や香りが控えめのしょうゆ。煮物やお吸い物など、素材の色やだしの風味を大切にしたいときに使います。濃口に比べて、塩分濃度が1割ほど高いのが特徴です。

●白しょうゆ

白しょうゆ

 愛知県碧南市がおもな産地。主原料は小麦で、薄口よりもさらに淡い色が特徴。甘味が強く、塩麹に近い味わい。ほとんど色もつかないので、素材の色と味をより生かしたいときに便利です。