「安い、おいしい、親しみがある」そんな理由から、九州地方を中心に多くの人に愛されているのが、出店数全国3位のファミリーレストランである「ジョイフル」。

ファミリーレストラン
出店数全国3位のファミリーレストラン「ジョイフル」
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そんなジョイフルの人気メニューや食へのこだわりを、大分県にあるジョイフル本社 商品開発部部長の山本利明さんと総務部部長の冨永拓志さんにお話を伺いました。

バラエティ豊かなジョイフルのメニュー。栄光の1位は?

単品メニューから定食メニューまで、和洋のバラエティ豊かなメニューを揃えるジョイフル。思わず目移りしてしまうメニューのベスト3とはなんでしょうか。

●2位と3位は、定番メニューが大健闘!

3位:ジョイフル塩唐揚げ定食(548円)

から揚げ定食

3位は、定食メニューとしておなじみの「塩唐揚げ定食」が登場。

ジューシーな鶏の唐揚げは、何杯でもご飯が進む絶妙な味つけ。すべての人に愛される鉄板料理といえるでしょう。そして、税込で548円という価格設定には驚きです!

2位:ツインハンバーグ(878円)

ペッパー風味のハンバーグとチーズトッピングしたハンバーグの2種の味が同時に楽しめるお得なメニューが第2位にランクイン。2個のハンバーグの合計総量はなんと300gと、ボリュームも満点です。

2個のハンバーグ

 

「ハンバーグのメニューは全般的に人気なのですが、なかでもこのメニューは、しっかり食べたい10~30代の若者層に人気です。ジョイフルでは、ご飯の大盛りは無料なので、2個のハンバーグと一緒に、しっかりご飯も食べていただけます。あとは、親子連れの方が、お子さまと一皿をシェアしながら召し上がるケースも多いですね」(山本さん)

また、「元焼肉屋」ならではの、厳選された肉質や合い挽きを使わない牛肉100%ならではのおいしさにも注目です!

●一番人気はワンプレートの魅力がつまったメニュー!

ジョイフルと聞けばボリューム満点のハンバーグをイメージする人も多いです。しかし、そのハンバーグを抑えて、一番人気に躍り出たのは、ワンプレート上で7種類のおかずが食べられる朝食メニューの「七種の和定食」。

1位:「七種の和定食」(614円)

和定食
第1位に輝いた、七種の和定食

「人気の理由のひとつは、ドリンクバーがついているので割安だという点。あとは、『朝食』ならではの強みもあるのだと思います。昼食や夕食にはバラエティ豊かな料理をチョイスする方も、朝食にはご飯と味噌汁のある和食を選ぶ方が多い。だからこそ、このメニューが多くの方に支持されているのかなと思います」(山本さん)

さらに、ファミレスというと若年層のユーザーが多いイメージがありますが、ジョイフルはほかのファミレスチェーンに比べると、年齢層が幅広いのも特徴。和食を愛する高齢者層にも、人気が高いメニューなのだとか。

●1位は朝食メニュー。でも24時間食べられる?

1位に輝いた「七種の和定食」の大きな特徴は、なんといっても朝食メニューでありながら、朝以外の時間帯にも食べられる点。一般的な朝食メニューは朝の6時から11時くらいまでの時間帯にしか提供されませんが、ジョイフルでは「いつでもおはようメニュー」として、来店時間帯にかかわらず、いつでも利用できるのです。

メニュー表
ジョイフルの“いつでもおはようメニュー”(公式サイトより)

「現代では職業によって起きる時間も朝食を食べる時間も違います。そのため、『朝ごはんが食べたいのに、その時間帯はどこも朝食メニューが提供されていない』というケースも少なくありません。そこでジョイフルでは、24時間いつでも誰でも朝食メニューが食べられるようにしています」(山本さん)

より多くの人の多様なライフスタイルを受け入れ、より身近な存在でありたい。「七種の和定食」をはじめとする「いつでもおはようメニュー」は、そんなジョイフルのマインドがいかんなく発揮されたサービスだったのです。

 

●ジョイフルが、あえて「定番」にこだわる理由

この上位3つのほかにも「ドリア」や「ポテトフライ」など、定番メニューが人気ランキングに名を連ねているそう。この「定番メニューの強さ」こそが、ジョイフルが意図するところだと山本さんは語ります。

ポテトフライ
学生にも人気のポテトフライ

「ジョイフルのメニューは、あえて定番料理を意識しています。それは、365日毎日食べたいメニューであってほしいと思っているからこそ。エスニックな料理などは時々食べたくなるものですが、その場合はファミレスではなくて、専門店に行かれる方が多いはずですから」(山本さん)

だからこそ、流行を追いかけたり、奇をてらったりするのではなく、いつでも食べたい料理を提供できるように意識する。それこそ、多くの人がジョイフルのメニューに親しみを感じるポイントでもあるのです。

●奇跡的なタイミングでスタートした、テイクアウト

ジョイフルでは2020年2月からテイクアウトもスタート。まさにコロナ禍と同じタイミングにスタートしていますが、これは全くの偶然だったとか。

「コロナ以前から、社会的にも、働く女性やリモートワークの増加から、中食のニーズが増えていくという予想がありました。そこで、2019年夏頃からテイクアウトを始める予定で準備を進めていたのですが、そこにコロナ禍が起こって。前から準備しておかげで、より多くの方にジョイフルの料理を食べていただけた事を考えると、まさに奇跡のタイミングでテイクアウトが始まったと思います」(冨永さん)

現在はデリバリーも開始。ただ、実際にサービスを始めるまでは、「別途配送料を払ってまで、デリバリーを使う人がいるのだろうか」と懐疑的だったそうですが、利用者も多く、またたくまに人気サービスに。

今では家庭でもジョイフルの味を楽しめます!(ジョイフルの通販サイトより)

また、通販商品も販売をスタートしたことにより、今までは遠く離れているから食べることが難しかったジョイフルの味が、家庭で食べられるようになりました。

忙しいママや外出が困難な高齢者。さらに、遠く離れた地域に住む幅広い人が手軽にジョイフルの料理が食べられる環境になったのは、なんともありがたいこと。九州民に愛されている味が全国的に広がる日は近いのではないでしょうか。

※一部店舗では販売商品、販売価格が異なります。また、現在の営業時間はジョイフルのサイトでご確認ください。

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