今年、ESSEは創刊40周年! それを記念して、ESSEonlineではESSEの歴代編集長にインタビューしました。ESSEの歴史とともに、当時の主婦のトレンドや家事の傾向、人気の料理研究家や家事アドバイザーなどについて振り返ります。

ESSEを持つ清水伸宏さん
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あの頃のESSEはブロガー料理家、つくりおき弁当、すっきり暮らしが人気でした

第1回目は、2007年3月号~2009年6月号を編集長としてまとめた清水伸宏さん。長年ESSEの副編集長を務めたあと、編集長となりました。

2007年10月号
2007年10月号「3つのダメを克服すれば貯まる家計に変身できる!」

当時のESSE読者の8割は専業主婦。2007年にアメリカのアップル社で「iPhone」が発売されましたが、日本には未上陸。レシピや家事など生活回りのことはもちろん、お店や旅の情報を探すのも、まだまだ雑誌を頼りにする時代でした。

話す清水伸宏さん

「この頃人気があった企画のひとつがお取り寄せ。毎年年末には人気タレントさんや料理家さんたちおすすめの全国のおいしいもの情報を掲載していました。お店のホームページのアドレスも掲載しましたが、主な手段は電話やファックス。編集部からも、電話やファックスで取材依頼をしたり、確認を取ったりしていましたね。今ではお取り寄せはネットで検索するのが普通だから、雑誌では特集されなくなりました」

●ブロガー料理家が一大ブームに!

とはいえ、パソコンでインターネットを利用する人も増え、カリスマ主婦やブロガーさんが注目を集めるようになった時代でもあります。
ESSEでは、主婦向けの雑誌の中でもいち早く、人気料理ブロガーさんの特集を組みました。

2008年6月号「人気ブログ料理家のベストレシピBOOK」
2008年6月号「人気ブログ料理家のベストレシピBOOK」

「2008年6月号で、『大反響を呼んだ全70品を完全収録! 人気ブログ料理家のベストレシピBOOK』という別冊付録をつけました。人気ブロガーのこうちゃん、YOMEちゃん、SHIORIさん、ヤミーさんが登場し、大人気の企画に」

2008年6月号

「これまで、料理特集といえばプロの料理研究家がレシピを考えるのが一般的でしたが、彼らはより読者に近い目線で料理を提案し、ブログを通じてコミュニケーションもとれる存在。今のツイッターやYouTube、インスタグラムなどのインフルエンサーの走りとも言えると思います」

雑誌を見る清水伸宏さん

「一方で、いわゆる“料理研究家”の中でずば抜けて人気があったのはケンタロウさん。通常の料理特集では、節約料理、季節野菜の使いきり料理など、企画を先に考えて内容に合った料理研究家に依頼をすることが多いのですが、とにかくケンタロウさんが出てくれれば間違いない、企画はあとから考えるというほどの信頼感でした」